普段、雪の少ない地域での大雪は何かと問題が発生しがちですが、中でもカーポートの雪下ろしは早めに対策をしておく事が不可欠なんです。

強度のある設計であれば、そこまで早急な対処は不要ですが、積雪量やカーポートの構造次第では、大雪で倒壊の危険もないとは言い切れません。

そこで今回は、 積雪が少ない地域で大雪が降った場合のカーポートの雪下ろしの方法について、 不要か判断する目安や便利な道具も含めご案内していきたいと思います。

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カーポートの雪下ろしは不要、それとも必要?

思いがけない大雪で、多く方が先ず心配するのが路面に積もった雪の対策ですが、カーポートの雪下ろしが必要か不要かといった判断も早い段階でする事が重要です

というのも、普段、雪の降らない地域のカーポートは、 まとまった積雪の重みに耐えられる強度をそもそも備えていない可能性が高いからなんです。

万一、カーポートが雪の重みに耐えきれず、倒壊してしまうと下の車も雪とカーポートの下敷きになり、相当なダメージを受けることは必至です。

なので、大雪の予報が出た場合は、まず、ご自宅のカーポートの強度と積雪量を照らし合わせて、雪下ろしが不要かどうかしっかり見極め判断するようにしましょう。

カーポートの雪下ろしが不要か見分ける積雪の目安は?

カーポートの雪下ろしが不要な積雪の目安は一応20㎝!

カーポートの雪下ろしは重要な大雪対策の一つですが、第一に、ご自宅のカーポートが 何㎝までの積雪なら耐えられるかの目安を知っておくことが大切ですね。

通常、積雪が余りない九州、四国地方から本州の太平洋側のカーポートでは、 耐えられる積雪量は、約20㎝といわれています。

なので、カーポートの雪下ろしが不要かどうかの目安として、積雪20㎝が、一応、一つの判断基準になると覚えておいてください。

但し雪質によっては10㎝以下でも雪下ろしが必要!

積雪20㎝が目安なら、相当な大雪でないとカーポートの雪下ろしは不要じゃないか、と思われるかもしれませんが、残念ながらそれ程単純な話ではありません。

というのも、20㎝という目安は、新雪や粉雪等、水分が余り含まれない軽量のパウダースノーを基準に出している数値だからです

一方、雪の少ない地域で大雪になる場合、ボタン雪などの水分を沢山含んだ雪質になる事が多く、その分、当然、雪の重量も重くなってしまいます。

なので、軽量な雪では20㎝までが雪下ろし不要の目安でも、 重い雪だと10㎝余りで、すでに耐荷重量に達してしまう危険が出てくるわけなんです。

という事で、20㎝という目安に安心する事なく、どういった雪が降るか等も含めて、慎重に雪下ろしの必要性を判断する事が大切ですよ

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カーポートの雪下ろしが不要か判断する他の方法は?

カーポートの構造でも雪下ろしの判断基準が違う!

積雪量は雪下ろしが必要か否かの重要な判断要素ですが、 構造によってもカーポートの耐荷重量や強度は違うので要注意なんです。

例えば、普段は車の出し入れがしやすい片側だけに支柱がついたタイプのカーポートは、両側に支柱がついている設計よりも、どうしても強度が弱くなります。

また、車2台用の大型のカーポートも、支柱で支える屋根の面積が広く、両側に支柱がついていても強度が弱い可能性があります。

そんな訳で、より上からの重みに弱い設計のカーポートでは、雪下ろしを怠ると、その分、倒壊する危険が増してしまうため特に注意が必要ですよ。

カーポートのある位置でも判断が異なる!

積雪量、カーポートの構造も雪下ろしが不要か否かの重要な判断基準ですが、 家のどこにカーポートがあるかも考慮すべきポイントになります。

というのも、カーポートが他の高い建物に密接している場合周りの屋根から落ちた雪がカーポートめがけてどさっと落ちてくる危険があるからなんです。

家や物置等の屋根から雪の塊がカーポートを直撃した場合の衝撃は、徐々に降り積もる雪とは比較にならないことは容易に想像がつきますよね。

なので、カーポートと周囲の高い建物の屋根の向きなども考慮し、 落雪の可能性を見極める事も倒壊を回避するためには大切ですね。

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カーポートの雪下ろしで倒壊を防ぐ方法や対策は?

早めにカーポートの雪下ろしを行う!

カーポートの雪下ろしが不要かの目安は、重い雪だと10㎝超ですでに危険な場合もあるため、倒壊防止の一番の対策は、やはり 早めの雪下ろしが最も重要です。

特に、断続的に雪が降り続くような場合、日中に気温が上がって雪が解け、再び夜になって気温が下がると、溶けた雪が凍ってしまうんです。

そうなると、凍った雪はさらに密度を増し、その分重くなるため、見た目にはそれ程積もっていなくても相当な負荷がカーポートにかかっている危険があります。

その状況で、更に上から水分を多く含んだ雪が積もると、 10㎝という目安も安全とは言えなくなってしまうんです

なので、大雪の予報が出ている場合は、積雪量と併せて積雪のタイミングもチェックし、早めに雪下ろしをすると安心ですよ。

支柱を増やしてカーポート自体を補強する!

大雪の時、カーポートの倒壊を防ぐ対策では、雪下ろしも勿論ですが、 屋根を支える支柱を増やしカーポートを補強する方法も有効です。

通常、片側だけに支柱があるカーポートには、上記のような着脱可能な支柱がオプションでついている事が多いので、ぜひ確認してみて下さい。

もし、カーポートに支柱を増やせる構造になっているなら、早めに対策を講じておくといい方法ですね。

また、専用の支柱がなくても、ホームセンターで支柱を買って補強する事が可能ですが、雪の中の作業は危険なので早め早めの対策が大切ですよ。

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カーポートの雪下ろしの基本的な方法や注意点は?

カーポートの雪下ろしでは専用器具を使うのがおすすめ!


カーポートの雪下ろしは、手の届かない高さに積もった雪を下ろす作業になるため、 上記のような専用の器具を使う方法が安全かつ効率的でおすすめです。

カーポートの大きさや構造の寄って3タイプから選べる雪下ろし棒は、効率よく雪下ろしができる大変おすすめの道具となっています。

尚、ポリカーボネイト等、柔らかい素材の屋根は、金属製の道具で雪下ろしすると傷がつく可能性があるので、代用品を使う場合、素材にも注意が必要ですよ。

カーポートの雪下ろしの方法は無理のない姿勢で!

参照元URL:https://youtu.be/a1QretWbv4A

上の動画は、ご紹介した専用の雪下ろし棒で実際にカーポートの雪下ろしをしている様子ですが、無理して上を向き身体をのけぞらせて作業すると、バランスを崩しがちです。

なので、動画のように、先に足場を安全にした後、 脚立に上って作業をする方が無理なく効率的にカーポートの雪下ろしができますよ。

尚、積雪や凍結がある地面は、非常に滑りやすく危険なので、慎重に雪下ろしの作業を行う事も大切ですね。

また、器具を使って雪下ろしをする場合、雪が屋根から落ちてくることを想定し、落雪のある場所にはいない事も当然大切な配慮ですよ。

カーポートの雪下ろしで専用器具がないときの裏技は?

カーポートの雪下ろしで専用器具がないときの裏技1

基本的には、専用の道具での作業が最適のカーポートの雪下ろしですが、器具が売り切れていたり、急を要したりする場合もありますよね。

そんな時は、 DIYで即席のトンボを作って代用する方法もおすすめです。

雪下ろし用のトンボは、角材と板材、そしてビスがあれば、DIY好きな方なら15分もあれば簡単に作ることができますよ。

即席トンボを簡単に作る方法

用意するもの:角材2m(持ち手用) 角材1m(雪かき部分用) 板材1m×2(補強用) ビス

①2mの角材を持ち手(柄)にして、2mと1mの角材をT字になるよう垂直にビスで接続する

②T字になった角材の両側に、補強のための板材を斜めにビスで留めれば完成

尚、即席のトンボを作る場合、扱いやすいように、なるべく軽めの角材を使うのがポイントになります。

専用器具の方が勿論、扱いやすいですが、早急にカーポートの雪下ろしが必要で道具がない場合はおすすめの裏技ですよ。

カーポートの雪下ろしで専用器具がないときの裏技2

カーポートの雪下ろしが早急に必要な場合の代用品では、 車用のスノーブラシを使った即席の雪下ろし器具も簡単に作れておすすめです。

車用のスノーブラシは、そのままでは高さが足らずカーポートの雪下ろしには使えませんが、柄の部分の長さを足せば、雪下ろし棒の代用として使用可能なんです

即席雪下ろし棒を簡単に作る方法

用意するもの:車用スノーブラシ 物干しざお等の長い棒 ビニール紐

①スノーブラシの柄の部分に物干し竿等の長い棒をあてがい紐でぐるぐる巻きにする

②同じ要領で、スノーブラシと棒を何カ所か紐で巻いて固定すれば完成

尚、スノーブラシにつけ足す棒は、ある程度強度があって、なおかつ軽量のものだと、雪下ろしをするとき扱いやすくおすすめですよ。

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カーポートの雪下ろしでNGな方法や道具とは?

カーポートの雪下ろしでは屋根に上らない!

カーポートの雪下ろしでは、先ほど、器具を使った方法の所でご紹介した通り、脚立を使うと無理がなく作業ができおすすめです。

但し、家屋の屋根の雪下ろしの感覚で、カーポートの屋根に上るのは、耐荷重量を軽くオーバーして倒壊する危険があるため、絶対にしないようにしましょう。

また、屋根に乗ることはなくても、雪下ろしの際に脚立から身を乗り出して体重をカーポートにかけるのも避ける方が安全ですよ。

カーポートの雪下ろしでは水や湯をかけない!

カーポートの雪下ろしでは、水やお湯をかけて雪を溶かす方法が、一見とても効率よく思えますよね。

ですが、ある程度の積雪量だと、水やお湯で部分的に溶けてもカーポートの屋根から雪がきれいに落ちない事も珍しくありません。

そうなると、 雪が水を含んでさらに重くなる上、そのまま気温が下がると凍ってしまい、いよいよ雪下ろしが困難になり倒壊の危険も増してしまいます。

なので、カーポートの雪下ろしでは、基本的に水やお湯を使うのはなるべく避けるようにすることが大切ですね。

カーポートの雪下ろしでは塩素系の溶剤はNG!

路面の凍結防止に使われる融雪剤は、適所に使うと便利ですが、多くの製品は塩分が含まれているため車のサビの原因となる可能性があり要注意です。

また、金属製の支柱等が腐食したり、コンクリートが劣化したりする原因にもなるため、 カーポート周辺での使用は基本的にNGです。

そのうえ、塩素系の溶剤は、植物に塩害の影響が出る場合もあるため、近くに植木や花壇がある場合も枯らしてしまう危険が伴います。

という事で、雪下ろしをせず溶剤を使う場合は、成分表示を確認し、塩素系の溶接材を使うのは避けるようにしましょう。

ブルーシートを予めかけておくのは危険!

参照元URL:https://youtu.be/hXHAfg33cg8

カーポートの雪下ろしの対策として、雪が降る前にブルーシートをかけておき、積雪があった後、シートごと雪を下に落とすというやり方があります。

ですが、雪下ろしが必要なほどの積雪量になると、 雪が重すぎて上手くシートを落とせない事も珍しくありません。

また、強風を伴うような雪嵐の場合は、シートごと飛ばされてしまう可能性もあり危険なんです。

なので、ご家庭のブルーシートでカーポートを覆うという対策は、リスクも伴い、あまりおすすめの方法とは言えないのが実情です。

カーポートの雪下ろしにおすすめな道具をご紹介!

カーポートの雪下ろしにおすすめな道具1

先に触れた通り、カーポートの雪下ろしやカーポート周辺の雪かきでは、塩素系の溶剤は厳禁なので、 腐食性が低く錆びない尿素系の溶剤がおすすめです。

上記の朝日工業の無塩タイプ凍結予防剤は、錆びや塩害の心配もなく、カーポート周辺でも安心して使うことができる手軽な方法なんです。

尿素は凍結温度がマイナス12度なので、凍結予防に大変効果的な上、環境への影響も少ないので、大雪前に用意しておくと何かと重宝するアイテムですよ。

カーポートの雪下ろしにおすすめな道具2

カーポートの雪下ろし対策で、通常のブルーシートを使うのは色々デメリットもありおすすめできませんが、実は 専用の雪落としシートも存在しています。

上記の滑雪促進シートは、表面に雪を滑りやすくする添加剤を練りこんだアイテムで、積もった雪の滑りを促し、効果的に雪下ろしの手間を省く事ができるんです。

カーポートのデザインや強度、積雪量にもよりますが、適切に使えばとても役立つおすすめの道具となっています。

カーポートの雪下ろしの方法を理解し効率的に!

という事で、カーポートの雪下ろしについて、効率的な方法や不要かどうかの目安等、詳しくご案内しましたがいかがでしたか。

雪を放置するとカーポートが倒壊し、車を破損する危険も出てくるため、大雪の場合は、ぜひ的確な判断で雪下ろしを行ってくださいね。

以上、「カーポートの雪下ろしの方法や道具は?不要な目安と倒壊を防ぐ対策!」を紹介しました。

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