ゲリラ豪雨や記録的な大雨が増加傾向の昨今なので、家屋の浸水被害を軽減できる土嚢の作り方や積み方は、ぜひ知っておきたいものですよね。
作り方自体は簡単な土嚢ですが、より効果的に浸水を防ぐには、積み方や使い方のコツも把握しておくことが重要です。
という事で今回は、 土嚢の作り方や積み方の疑問を中心に、手軽に使える水で膨らむ吸水土嚢についてもご紹介していきたいと思います。
目次
土嚢の積み方や作り方の疑問:浸水防止効果はどのくらい?
土嚢は浸水対策はかなりの効果が期待できる!
参照元URL:https://youtu.be/Uwx2l8loOnA
洪水に備え堤防や家の周りに土嚢を積む人の姿は、テレビでもよく目にする光景ですが、本当にあんなもので効果があるのかと、疑問を持つ方も少なくないはずです。
ですが上の動画では、外を勢いよく流れる水が玄関先に積まれた 土嚢によって効果的にせき止められている様子が確認できますよね。
という事で、浸水対策として、土嚢はかなり有効な手段という事がお分かりいただけると思います。
土嚢は積み重ねる事で止水効果がアップ!
中身が砂や土の土嚢はかなりの重量があるため、積み重ねると互いの重みで土嚢同士の間の隙間がほとんどなくなり、止水力が増します。
勿論、完全に水を食い止める事はできませんが、流れ込もうとする 水の圧力によって土嚢がしまる事でも止水力はより高くなるんです。
また、土嚢で水をせき止める事により、水流の向き変えて本来浸水してくるはずの水を違う方向に逃せるのも土嚢の効果になりますね。
土嚢の積み方や作り方の疑問:袋の容量や重さ、中身は?
土嚢の中身は土より砂を入れるのが最適!
土嚢の作り方でまず思い浮かぶ疑問が、中身は普通の土でいいのかという事ですが、可能なら 土より砂を入れるのがおすすめです。
砂を用意する時間がない場合、土でも構いませんが、土は粒子が砂より細かいため水で洗われると中身が流出してしまいます。
そうなると土嚢の容量が減ってしまい、止水力が低くなるため、耐久性を考えると土嚢袋の目よりも粗い砂を土嚢の中身にする方がより効果的ですよ。
土嚢の袋の容量や重さ目安は?
土嚢の作り方では、袋に入れる中身の容量や重さの目安も作った事がないとよくわかりませんよね。
先ず、土嚢を作る際、大切なポイントになるのは、出来上がった土嚢を容易に運ぶことができるかどうかという事です。
以下は、一般的に流通している土嚢袋の中身の割合と1袋当たりの重さになりますが、 中身が半分でも、重さは約18㎏にもなるんです。
袋詰めの目安 | 1袋当たりの重さ |
半分 | 約18㎏ |
6割 | 約22㎏ |
7割 | 約26㎏ |
8割 | 約30㎏ |
例えば、国際線の預け荷物の上限はエコノミーで23kgですから、比較すると、土嚢半分の中身でも相当な重さがある事がわかりますよね。
なので、特に年配の方や女性など、力の弱い人が土嚢を用意する場合は、持てる重さを考慮して容量を加減する事も重要ですよ。
土嚢の積み方や作り方の疑問:作る手順や紐の結び方のコツは?
作り方のコツ1:作業は二人一組で行う
参照元URL:https://youtu.be/0n2hzkVZ1W4
土嚢の作り方は非常に簡単ですが、 二人一組になって作るとより効率的でおすすめです。
上の動画のように、一人が袋の口を広げて持ち、もう一人がスコップなどで土や砂を入れていくといいですね。
作り方のコツ2:袋満杯にせず中身に余裕を持たせる
土嚢の作り方で重要なのが、 中身を袋の半分~6割程度にとどめ、満杯まで入れないという事です。
重さの問題もありますが、袋に余裕がない満杯の状態だと土嚢を積んだときに互いがフィットせず、隙間ができやすくなり、止水効果が低くなってしまうからなんです。
という事で、袋一杯に中身を詰め込んだ方が、一見、効率的に土嚢を作れそうですが、半分~6割程度を目安にするのがおすすめですよ。
作り方のコツ3:袋上部に余裕を持たせる結び方をする
中身を詰め終わったら、土嚢の口についている紐を引いて口を絞り、 親指が下になるように持ちます。
この時、紐の位置が袋の上すぎると、土嚢を積んだ際に中の土砂が出てくる危険があるので、ある程度、土嚢袋の下に結び目が来るようにしましょう。
作り方のコツ4:紐が下に来る結び方をする
親指を下にして袋を持ったら、先ず親指の下にくるようにして、袋に紐を2周きつく巻き付けます。
そして3周目は親指の上にくるように紐を巻いてから、 しっかり紐が閉まるよう、紐の先端が下にくる結び方をしましょう。
更に、袋の口から下に下がっている紐に紐の先端を再度通して輪を作り、最後にもう一度紐を下に来る結び方でぎゅっと締めれば完成です。
土嚢の積み方や作り方の疑問:効果的な積み方とは?
基本的な土嚢の積み方
土嚢の積み方のコツ1:隙間ができないように積む
参照元URL:https://youtu.be/MAQPBCDMz2U
土嚢の積み方で、まず大切なのは、なるべく 袋同士の間にできる隙間をなくして積むという事です。
動画でも説明されている通り、袋と袋の間に隙間があると、水の侵入経路になり、土嚢の止水効果が低くなってしまいます。
なので、動画のように土嚢袋を重ね合わせて密着させる積み方を心がけるといいですね。
土嚢の積み方のコツ2:上下の段のつなぎ目を交互に
土嚢の効果をより高めるには、 下の段に並べた袋のつなぎ目が上の段の袋の中央に来るような積み方をする事も大切です。
というのも、袋と袋のつなぎ目が上下で重なると、強度が弱まり、水の侵入経路になりやすくなってしまうからなんです。
そんな訳で、丁度、レンガの壁のように上下の段で土嚢のつなぎ目がずれるよう、交互に並べる積み方が基本になります。
ブルーシートを使った効果的な土嚢の積み方
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上の画像でも紹介されている通り、より効果的な土嚢の使い方に、 土嚢をブルーシートで包む方法があります。
先に、地面にブルーシート敷いてから、重なり合うような積み方で土嚢を並べ、適当な高さになったら、余っているシートで土嚢全体を包んでしまいます。
土嚢だけでは小さな隙間ができてしまいますが、ブルーシートで包み込む事で、より止水力が増すので非常に効果的ですよ。
土嚢の積み方や作り方の疑問:効果的な設置場所は?
家の出入り口やシャッターなど
土嚢の設置場所で、最も効果が期待できるのが、水の主な侵入経路となる 玄関や勝手口などの出入り口です。
出入口は、通常、家屋の中で最も低い位置にあり、水は低い場所から上がってきますので、まず土嚢で浸水対策を講じたい場所になりますね。
また、低い位置にあるシャッターや窓なども同様に、最初に水が入ってくる場所なので、外側に土嚢を積むと効果的ですよ。
家の敷地で土地が低くなっている場所
家の建ち方によっては、 ガレージや地下室など、敷地内で土地が他よりも低い部分があり、水の侵入経路になる事もあります。
そういう時は、低い場所に流れ込んでくる水を土嚢でせき止める事で、被害をかなり軽減することが可能です。
という事で、土嚢の設置場所は家の建ち方や土地の低さも考慮して決めるとより効果的ですよ。
排水路を囲むか上から押さえる
洪水時は、川や大きな排水路の水量が増すので、水がせき止められてはけず、排水路や側溝から水があふれだす事も珍しくありません。
なので、家の周辺に排水路や側溝がある場合は、 周りを土嚢で囲んであふれ出てくる水をせき止めるのも浸水対策としては有効です。
また、排水路に蓋がされている場合は、開いている部分から水が噴き出してくる事も多いので、上から土嚢でふたをしてしまうのも効果的ですよ。
土嚢の積み方や作り方の疑問:使用後はどうする?
浸水対策で使う土嚢は、災害が予想される場合、自治体からの無料配布も行われますが、使用後の処理はどうすればよいのでしょうか。
使用後の土嚢の処理は、自治体に返す決まりになっている場合や個人で保管する場合など、様々な状況が想定できます。
なので、 処理に困った場合は自治体に問い合わせ確認するのが一番確実ですね。
身近な物でできる土嚢の代替品のアイデアは?
土嚢の代替品のアイデア1:ブルーシート+プランター
土嚢は作り方や積み方も簡単で、広く使える浸水対策ですが、急を要して用意が間に合わない場合、 プランターを代わりに使う事ができます。
作り方は簡単で、ブルーシートの上にプランターを並べて、中に土を入れてから土嚢と同じ要領で全体を包み込めば完成です。
尚、ブルーシートがない場合は、レジャーシートやごみ袋など、プランターを包める防水性のある物なら、代用する事も可能ですよ。
土嚢の代替品のアイデア2:ゴミ箱を使った水嚢
土嚢の用意が難しい場合、どのご家庭にもある ゴミ袋でも代替品を作ることができます。
作り方はとても簡単で、強度を増すため2重にしたゴミ袋の中に水を入れて口をしっかり縛るだけで、簡易水嚢として使う事ができます。
耐久性は、土嚢には及びませんが、ゴミ袋を使った水嚢は、水の侵入経路に隙間なく並べて代替品にでき、一定の効果が望めますよ。
土嚢の代替品のアイデア3:水嚢+段ボール箱
ゴミ袋でつくる土嚢の代替品の簡易水嚢は、浮遊物などで破損すると用途を果たさなくなるため強度がネックになります。
そこでおすすめなのが、水嚢を段ボール箱に入れて補強する使い方で、個別に並べるより止水性も高くなりおすすめです。
作り方は、ゴミ袋で作った水嚢を 大きな段ボール箱に入れて水の侵入経路をふさぐだけなので、手軽な代替品になりますよ。
土嚢代わりになる水で膨らむ吸水土嚢も便利!
作り方は極めて簡単な土嚢ですが、力がいる作業も含まれる上、中に入れる砂や土の確保の問題もありますよね。
その点、 上記の水で膨らむ吸水土嚢なら、水に3~5分浸すだけで20㎏の土嚢に大変身するんです。
高吸水性ポリマーが入った次世代の土嚢は、使用後、天日干しで乾燥させれば繰り返し使う事ができる5年間保証付きの逸品です。
そのうえ、乾燥させる事で、元の麻袋の状態に戻り、コンパクトに収納できるので場所も取らず、良い所ずくめ新感覚の土嚢となっています。
災害に備え土嚢の積む方や作り方をマスターしよう!
という事で、土嚢の作り方や積み方について、効果的なやり方を詳しくご紹介しましたが、いかがでしたか。
自然災害が多発している昨今なので、ぜひ浸水の対策に有効な土嚢の使い方をよく理解して、大切な財産を守る手立てにしてくださいね。
以上、「土嚢の積み方や作り方!袋の紐の結び方や効果的に使うコツ、手軽な吸水土嚢もご紹介!」を紹介しました。