夏に美しい花を咲かせる 百日紅は、観賞価値が高く庭木にするととても映えそうですが、 実は植えてはいけないなんて迷信も存在しているんです。
程よい樹高で、枝ぶりもよく、花も幹もきれいな百日紅なのに、どうして植えてはいけないなんていわれるのか気になりますよね。
今回は、 百日紅を植えてはいけないという由来や 百日紅以外に注意したい庭木、逆におすすめの樹木なども併せてご紹介していきたいと思います。
目次
百日紅は植えてはいけないって本当?
インターネットで「百日紅 植えてはいけない」と入力して検索すると、 「庭木としては縁起が良くない木」という主旨の記事が多数ヒットします。
Yahoo知恵袋や建築業者さんのブログにも、庭に百日紅を植えていた家について、以下のような具体的言及がありました。
・夫婦や姉妹兄弟の仲が悪い
・隣人との関係が悪い
・子供の勉強や仕事運もよくない
・家人に病人が出た
・仕事や家業がうまくいかなくなった
・家系が断絶した
いずれも、かなりのレベルの凶事といえる 典型的な不幸な家庭環境の例ばかりですよね。
しかも、様々な不幸な出来事が起こったあと、庭の百日紅の木を切ると、嘘のように運気が好転したという話までありました。
眉唾な感じもぬぐえませんが、百日紅は植えてはいけない縁起の悪い木というのは、昔からまことしやかにささやかれている噂。
庭木に詳しい造園業者さんの中にも、百日紅を庭に植えるのは良くないという人も少なくないようです。
ですが、育て方も簡単で、見栄えも良い百日紅なので、あまり迷信にとらわれるのもよくないかもしれませんよ。
百日紅を庭木に植えてはいけない由来とは?
百日紅は名前が「滑る」に通じるため縁起が悪い!
百日紅は、 名前の「サルスベリ」が「滑る」に通じるため、縁起が良くないという説もよく耳にする定説です。
百日紅は樹皮がつるつるしているため、木登りの上手なサルでさえ落ちるというのが名前の由来になっています。
樹皮がつるつるの木は登りづらいため、木登りが娯楽だった時代、子供が誤って落ちると危険であったのも事実です。
昔からある迷信なので、名前の縁起だけでなく、 実害もあるため植えてはいけないといわれたとも考えられますね。
百日紅はお寺や墓地によく植えられる木だから!
百日紅を植えてはいけない理由では、 お寺の境内や墓地でよく目にする木のため庭木に相応しくないとの説も。
百日紅がお寺に多い理由には諸説ありますが、百日紅の原産地である中国で仏教を学んだ僧が日本にが持ち帰り広まったという説は信ぴょう性がありますね。
お釈迦様が誕生したときに咲いていた無憂木(アショーカ樹)に百日紅の花が似ているからお寺に良く植えられるようになったともいわれています。
地方によっては、 百日紅の木には人の魂が宿るという迷信もあり、お寺や墓地に百日紅を植える習慣と関連がありそうですね。
つるつるした樹皮の木は風水的に良くないから!
百日紅の樹皮は古くなると自然に剥がれ落ちるため、常に 幹はつるつるした美しい表面になっています。
美しい樹皮は百日紅の魅力の一つですが、風水では、百日紅のようなつるつるした樹皮の木は、民家の庭に植えると災いを招くといわれているのだそうです。
つるっとした百日紅の樹皮は人肌に似ており、人の生気を吸って育つなんて オカルトチックな言い伝えまで存在しています。
とはいえ、根拠のない話といってしまえばそれまでなので、気にしすぎは良くないでしょう。
百日紅を植えてはいけないのは庭木以外でも?
百日紅を植えてはいけないとの迷信は、かなり知られていますが、 縁起が悪いのはあくまでも庭木としてのみです。
美しい花を咲かせ、枝ぶりも良い木なので、公園や街路樹として植える分には全く問題ありません。
神域であるお寺や神社の境内や墓地に植える木としては、植えてはいけないどころか、おすすめの樹木とされています。
迷信に余りとらわれるのも良くありませんが、気になる方は知識として知っておくといいでしょう。
百日紅以外で植えてはいけないといわれる庭木は?
百日紅以外で植えてはいけない庭木1:桜
多くの日本人に愛される 桜ですが、庭木としては植えてはいけないといわれています。
「桜を庭に植えると家が栄えない」との迷信もありますが、実際は大きくなりすぎ、他の植物が育たない等の実害も。
鎮魂や慰霊の意味で植えられることがある樹木のため、庭木には相応しくないとの考え方もあります。
百日紅以外で植えてはいけない庭木2:ビワ
ビワを庭木にすると 家族に病人が出たり家が断絶するという迷信があり、植えてはいけないといわれる樹木です。
大きく枝をはる常緑樹のため、家が日陰になり湿気がこもるので病人が出ると、昔は考えられたようですね。
その他、ビワは、実が割れることがあるので、縁起が良くないとの説も。
同様に、ザクロやイチジク、柿なども庭に植えてはいけないといわれる地方もありますね。
百日紅以外で植えてはいけない庭木3:藤
藤は「不治」と音が同じで、縁起が良くないので庭に植えてはいけないというのが理由です。
藤の花は房状に垂れ下がるため、 家運を下げるとの説もあります。
藤以外にも、柳や枝垂桜など、枝や花がしだれる樹木は縁起が良くないといわれることも。
但し、房が長く伸びるので家の繁栄や延命長寿を連想させる縁起の良い樹木と捉える向きも存在しています。
百日紅以外で植えてはいけない庭木4:榊(さかき)
榊は神棚にお供えする植物なので、神域には相応しいが、民家の庭に植えるのは不向きと考えられたようです。
同様に、仏壇にお供えする 梻(しきみ)も庭に植えてはいけないとの説もあります。
百日紅以外で植えてはいけない庭木5:ソテツ
ソテツは「粗鉄」と同じ音で、 粗末の「粗」に金を失うと書くため縁起が悪く、庭木に植えてはいけないいわれる事があります。
ソテツは、鉄分を養分として育つため、庭に植えるとお金を食うのでお金がたまらないという迷信もあるそうですよ。
百日紅を植えてはいけないならおすすめの庭木は?
縁起のよいおすすめの庭木1:松
松は、樹齢が長く常緑樹であることから、昔から縁起の良い樹木として庭木でも人気があります。
お正月の期間を松の内、お正月を松の節句ともいうように、おめでたい植物の代表格となっています。
縁起のよいおすすめの庭木2:梅
門松やお正月の花としても人気の 梅は、松竹梅の中にも入っている縁起の良い樹木で、庭木としてもおすすめです。
木もそれほど大きくならず、他の花に先駆けて早春に香の良い花を咲かせるので、古くから珍重されてきた歴史があります。
縁起の良いおすすめの庭木3:南天
南天は「難を転じる」との語呂合わせで、縁起のよい庭木として昔から人気があります。
寒い時期に鮮やかな赤い実をつけるので、お正月の花材としてもよく使用されるおめでたい植物です。
南天に似た植物では、同じく赤い実をつける 千両や万両も、お正月のお飾りにも使われる縁起の良い樹木となっています。
縁起の良いおすすめの庭木4:ツツジ
日本庭園や庭の生垣などでもおなじみの ツツジは、花が次々に咲くという意味の 「続き咲き木」が名前の由来です。
花がすぐに終わらず、次々と咲き続けるので縁起が良いというわけですね。
風水でも、日当たりの良い東南の庭にツツジを植えると金運がアップするといわれているそうですよ。
百日紅や植えてはいけない他の庭木をチェック!
→彼岸花は不吉で縁起が悪いと言われる理由は?白い彼岸花の花言葉も!
→白いカエルは縁起が良い?スピリチュアルや夢の意味、神様の使い?
という事で、百日紅を庭木として植えてはいけないといわれる由来を中心に、庭木として縁起の良い木、悪い木を含めご紹介しました。
気にしすぎは良くないですが、もし験担ぎなどを気にする性格なら、庭木の種類などにも気を配ってみるといいですね。
以上、「百日紅は植えてはいけない?ダメな由来や庭木で縁起の良い種類・悪い草木も!」を紹介しました。