シャキシャキの歯ごたえと、独特の辛みが後を引く島野菜、 「島らっきょう」を食べたことがありますか?
古くから沖縄で栽培されてきた伝統的な野菜ですが、その美味しさと栄養価の高さから、人気は全国に広まりつつあります。
今回は、お酒のつまみだけではもったいない、健康パワーの源「島らっきょう」について、栄養や効能、食べ方や臭い対策などを紹介します。
ぜひ、食べる時の参考にしてみてくださいね。
目次
島らっきょうの旬の時期と特徴
沖縄の食に欠かせない野菜、島らっきょうの収穫期は 12~6月で春が最盛期。
旬の食べ物は栄養も多く、今がとっても美味しく食べられる時期なんですよ。
らっきょうの種類の一つで、鱗茎(りんけい)と呼ばれる球根部分を食べます。
一般的ならっきょうと比べて小ぶりで細長く、辛みや香りが強いのが特徴。
見た目はネギに近く、エシャレットという野菜(早採りのらっきょう)に似ています。
沖縄で古くから食されてきた地域独自の野菜を「島野菜」と呼びますが、島らっきょうもその一つです。
島野菜には他にゴーヤーやナーベラー(ヘチマ)、紅いもなどがありますが、どれも太陽の光をたっぷり受けて栄養が豊富なものばかり。
沖縄の食を支えている島野菜は健康長寿の秘訣とされ、国内外から熱い注目を浴びています。
中でも島らっきょうは、調理のアレンジが自在で美味しいと人気で、沖縄だけでなく全国の沖縄料理屋さんに行けば大抵メニューにあるんですよ。
島らっきょうの栄養と効能
栄養価が高く健康に良いといわれる島らっきょうですが、具体的にどのような栄養と効能があるのでしょうか?
疲労回復や滋養強壮
島らっきょうには、 アリシンと呼ばれる栄養成分が多く含まれていて、これが独特の強いにおいの元。
にんにくやネギ、ニラにも多く含まれる成分です。
体内でビタミンB1と結び付いてアリチアミンという成分を作り、糖質をエネルギーに変える働きをします。
この働きが 疲労回復や滋養強壮の効能に繋がるんですね。
元々ビタミンB1にも糖質からエネルギーを作る働きがありますが、アリシンと結び付くことでより効果が高まるんですよ。
アリチアミンは「元気の源」ともいわれ、栄養ドリンクにも配合されるほど疲労回復や滋養強壮の効能が高い成分。
夏バテした時の栄養補給にもぴったりです。
血液サラサラで生活習慣病予防
島らっきょうに多く含まれるアデノシンという栄養成分は、 血管を広げて血行を促進してくれます。
また、先ほど滋養強壮の効能で紹介した栄養成分・アリシンには、 血液が固まるのを防いで血液の流れをスムーズにする効能も。
血液がサラサラになることで血栓ができにくくなり、 動脈硬化や高血圧の予防にも効果的です。
また、 コレステロールを下げる効能もあり、生活習慣病予防に大活躍なんです。
沖縄では脳卒中や心臓病を発症する人が少なく、島らっきょうが健康の秘訣ともいわれているんですよ。
整腸作用・便秘解消
島らっきょうにはフルクタンと呼ばれる食物繊維がたっぷり含まれています。
食物繊維が多いといわれるキャベツやごぼうよりもはるかに多く、 腸内環境を整えて便秘解消の効能があります。
また、血糖値の上昇を抑え、コレステロール値を下げる効能もあり、美容や健康にぴったりな栄養成分なんですよ。
強力な殺菌・抗菌作用
島らっきょうに含まれるアリシンには、 強力な殺菌・抗菌作用も。
この効能は200年も前に発見され、食中毒予防やキズ薬として使われていたこともあるんですよ。
風邪予防はもちろん、コレラ菌やサルモネラ菌、O-157菌などの病原菌からも体を守る働きがあります。
子どもの頃、「らっきょうは栄養があるから食べなさい」とよく言われていましたが、小さな粒の中に驚異的なパワーが秘められていたんですね。
島らっきょうのカロリー
栄養たっぷりで健康と美容に効能がある島らっきょうですが、気になるのは カロリーですよね。
普通のらっきょうは1粒(約5g)あたり6kcalくらいですが、島らっきょうはその半分で1粒 3kcalくらいしかありません。
ローカロリーな上に食物繊維が豊富で、ダイエットにも嬉しい効能がある島らっきょう。
ぜひ食生活に取り入れたいですね!
島らっきょうの人気の食べ方
私はこれまで10回以上沖縄に行ったことがありますが、旅先で島らっきょうのとりこになって、旅行中はもちろん、地元の沖縄料理屋さんでも必ず島らっきょうを食べています。
島らっきょうの美味しい食べ方をいくつか紹介しますね。
生で素材そのものの味を楽しむ・島らっきょうの人気の食べ方
■島らっきょうの下処理 沖縄料理をスタイリッシュに紹介!!
島らっきょうそのものの味を楽しむなら、 生で食べるのが一番。
エシャレットと同じように味噌やマヨネーズをつけて食べます。
お気に入りのディップソースをつけて、食べ比べてみるのも楽しいですよ。
動画では、島らっきょうの下処理方法を紹介しています。
根元と葉先を切り分け、薄皮を剥くだけで手軽に美味しく食べられちゃいますよ。
塩漬けでシャキシャキ食感を楽しむ・島らっきょうの人気の食べ方
■島らっきょうの塩漬け シャキシャキ食感に独特の辛み
島らっきょうの魅力であるシャキシャキ食感と辛みを楽しむなら、 塩漬けもおすすめ。
ほどよい塩気が美味しくて、上に乗ったおかかとの相性が抜群なんですよ。
特にお酒を飲まれる方にはぴったりのおつまみになると思います。
ついお酒が進んでしまうので気をつけてくださいね!
天ぷらでホクホクの食感と甘みを楽しむ・島らっきょうの人気の食べ方
■島ラッキョウの天ぷら・・沖縄料理
島らっきょうの辛みや香りが苦手な方も、 天ぷらにすればホクホクとした食感に変わり、甘くて美味しいですよ。
独特の臭いもなくなるので、翌日の予定などを気にしなくても大丈夫。
私は島らっきょうの天ぷらとオリオンビールの組み合わせが大好きですが、お酒の飲めない方でも美味しく食べられてご飯が進みますよ。
チャンプルーで栄養たっぷり・島らっきょうの人気の食べ方
■ラッキョウチャンプルー
島らっきょうに含まれるアリシンは、ビタミンB1と結び付いて効果を高める働きがあるので、ビタミンB1を多く含む豚肉と チャンプルーにすれば栄養満点。
炒めることで甘みが増し、卵を加えるので辛みが抑えられてまろやかになります。
大人から子どもまで楽しめる味ですよ!
島らっきょうの食べ過ぎには注意
小さな粒の中にたくさんの栄養と効能があり、しかも美味しい島らっきょうですが、 食べ過ぎには気をつけなければいけません。
先ほど紹介したように、島らっきょうに含まれているアリシンには強力な殺菌・抗菌作用があります。
食べ過ぎるとこの効能が強く出てしまうため、胃の粘膜が刺激されて胃腸が荒れ、腹痛や下痢の原因に。
アリシンは臭いの元でもあるので、口臭・体臭の原因にもなってしまいます。
また、食物繊維・フルクタンは摂りすぎると悪玉菌のエサになり、ガスが溜まりやすくなってしまうんです。
島らっきょうは1日何粒程度が目安?
大きさにもよりますが、島らっきょうは1日 3~5粒程度が目安といわれています。
あくまでも目安なので、特に胃腸が弱い方は体調を見ながら適量を見つけてくださいね。
アリシンの殺菌・抗菌作用は加熱することでその効能が減るため、心配な方は天ぷらや炒め物にして食べるのがおすすめですよ。
島らっきょうを食べた後の臭い対策
島らっきょうを食べた後、どうしても気になるのが 臭い。
この独特の臭いは主成分アリシンによるもので、あの強烈な臭いを放つにんにくと同じ成分なんですよ。
血液を通って全身を巡るため、息だけでなく毛穴からも臭い成分が出ることもあるそうです。
それでも、栄養たっぷりで美味しい島らっきょうを食べないのはもったいないですよね。
いくつか臭い対策を紹介しますね。
加熱して食べる
加熱調理することで臭いの元・アリシンが減るため、生や漬け物で食べるよりも臭いが気になりません。
食前に牛乳を飲む
牛乳に含まれるたんぱく質や脂肪がアリシンを包み込んでくれるため、臭いが体に吸収されにくくなります。
ヨーグルトでも効果がありますよ。
緑茶やウーロン茶を一緒に摂る
お茶に含まれるカテキンは消臭効果が高いといわれています。
できるだけ濃いめのお茶がおすすめです。
デザートにりんごを食べる
りんごに含まれるリンゴ酸にはアリシンを分解する作用があります。
臭い成分が全身を巡る前に、食後すぐに食べるのがポイントですよ。
栄養たっぷり!おすすめの島らっきょう①
栄養豊富で体に良い効能がたくさんある島らっきょうには、美味しい調理法もたくさんあります。
こちらの 泥つき島らっきょうは1kgとたっぷり入っていて、いろんな島らっきょう料理が楽しめますよ。
新鮮で大粒、食べごたえ十分で、つい箸が止まらなくなってしまいます。
泥つきの島らっきょうは持ちが良く、新聞紙などにくるんで冷蔵庫に保存すれば1ヶ月はもちます。
ただ、とっても美味しいので1ヶ月も保存することなく食べ終えてしまうと思いますよ!
サラダ、漬け物、揚げ物、炒め物・・ぜひいろいろ試してみてくださいね。
栄養たっぷり!おすすめの島らっきょう②
島らっきょうの下ごしらえがちょっと面倒だな・・という方や、食べたことがないので味見してみたいという方におすすめなのが、こちらの 島らっきょうの塩漬け。
普通のらっきょうの甘酢漬けは苦手でも、島らっきょうの塩漬けは好きという方も多いんですよ。
小分けの袋に密閉されているので、食べたい分だけ開封できて便利。
塩漬けの他にも、ピリ辛味やたまり漬けも。
シャキシャキの歯ごたえが楽しめて、お酒やご飯のおともにぴったりの一品です。
島らっきょうの栄養や効能のまとめ
→梅シロップの時期は?おすすめの梅の種類や初心者でも簡単な作り方!
→梅シロップの効能!夏に美味しい食べ方や飲み方と残った梅の使い道!
→氷砂糖の使い道!料理やシロップ漬けなどで使い切る方法や賞味期限も
ここまで、島らっきょうについて栄養や効能などを紹介してきました。
特に今が旬の美味しい島らっきょう。
臭い対策もばっちりして、栄養満点の島らっきょうを食べて元気になっちゃいましょう!
以上、「島らっきょうの栄養や効能!人気の食べ方や食べ過ぎた時の臭い対策!」について紹介しました。