桜の季節も終わりゴールデンウイーク後には梅雨の季節。

この季節で楽しみを見つけるのは中々難しいのですが、少しでもこの憂鬱な気分を和らげてくれるのが「あじさい」です。

桜前線のように天気予報では取り上げられませんが、全国各地にはあじさいの名所が至る所にあるんですよ。

今回取り上げる鎌倉周辺も全国屈指のあじさいの名所のひとつで、特に北鎌倉にある東慶寺のあじさいは見事!

それでは東慶寺のあじさいの見頃や開花状況について紹介していきたいと思います。

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東慶寺とは

東慶寺 あじさい 2017

あじさいの前に、まずは東慶寺の歴史を少し振り返っておきましょう。

このお寺は鎌倉時代は今でいう裁判所のような役割をしていました。

当時は一度結婚した夫婦が離別するのが禁止されていましたが、やはり夫に耐えきれず逃げだす女性が多かったのも事実で、そんな女性たちの駆け込み寺として存在していたのが東慶寺です。

鎌倉に拠点を置いていた北条氏が権力を握っていた時代、「縁切り法」が正式に制定されることに。

「縁切り法」は今風に例えると協議離婚の原型的な法律だったので、この法律が認められるとますます駆け込み寺へ逃げる女性が多くなったそうです。

当時は3件の宿が東慶寺の前にあり、お寺に駆け込んできた女性達の避難所となっていました。

現代のシェルター的な存在だったようです。

東慶寺を舞台にした映画「駆込み女と駆出し男」が2015年に公開されているので、興味がある方はこちらもぜひチェックしてみてくださいね。

当時の様子がよく分かりますよ。

あじさいの見頃や開花状況

東慶寺のあじさいは6月中旬~6月下旬にかけて見頃を迎えます。

明月院と並んで「あじさい寺」と呼ばれていて、あじさい100選にも選ばれており境内には約330株が咲いています。

開花状況については「東慶寺花だより」で写真付きで見ることができますので、見頃をチェックしながらお出掛けの計画を立てるといいと思います。
⇒東慶寺花だより

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東慶寺の見どころ

東慶寺 あじさい 2017

自然の中にあるお寺

東慶寺は花の見どころが多いとされている知る人ぞ知るお寺で、あじさいの他に梅や菖蒲も有名です。

山門をくぐると仏様が見えてくるのですが、その背後に広がる池には6月頃、菖蒲の花が咲き始めます。

そしてこの季節、同時期に咲くのがあじさいなので、菖蒲とあじさいが両方楽しめると人気に。

また東慶寺のガイドマップを見ると良くわかるのですが、お寺全体が縦に長細く谷合いにあるので東慶寺は自然の森と一体になっているんですよ。

樹齢何百年もの杉の大木や、大きなカエデなどが自然な状態で見ることができるのも東慶寺の魅力。

カエデは紅葉の季節に美しく色づくので、6月のあじさいの時期だけではなく11月頃の紅葉狩りもおすすめです。

東慶寺のあじさいの見どころ

■北鎌倉・東慶寺のあじさい

東慶寺に着いた瞬間からあじさいを楽しむことができますよ。

お寺の入り口に着くと山門に続く階段脇に見事な「がくあじさい」が、観光客を出迎えてくれます。

この山門は大人2人が通れる程で、咲き乱れるあじさいは微妙な紫色のグラデーションでまさに自然アート。

そしてあじさいに囲まれながら山門をくぐり中に入ったら、ぜひ訪れて欲しいのが松ケ岡宝蔵です。

この宝蔵の脇に咲くあじさいが撮影スポットとして人気があるんですよ。

どこを撮っても絵になる場所なので何度もシャッターを押してしまうほど。

松ヶ岡宝蔵には実際に書かれた縁切り状が保管されており、歴史的な文献も見られるので時間に余裕がある方には見学してみても面白いですね。

東慶寺は夏目漱石の小説にも登場

小説家・夏目漱石が参拝をしてから100年後の平成6年12月に記念碑が山門脇に立てられました。

こっそりと建てられていますが、夏目ファンなら読んだことがあろう小説「門」には東慶寺が登場しているので、この石碑を目当てに訪れる方も多いようです。

趣のある山門、長細い境内の奥に広がる自然、小説家・夏目漱石との縁など見どころ満載なお寺なんですね。

東慶寺の電車でのアクセス

JR横須賀線・北鎌倉駅から徒歩4分とアクセスが抜群なので、東慶寺に行く場合にはやはり電車が1番おすすめです。

東京駅から各駅停車でも約40分で到着することが出来ます。

ちなみにこの周辺は道も細く、駐車場はありませんのでご注意ください。

どうしても車で訪れる場合は、駐車場が多い鎌倉駅もしくは大船駅に駐車してそこから電車で北鎌倉駅へ向かうといいですね。

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東慶寺の基本情報

東慶寺は石階段が多く雨上がりや雨降りの場合には足元が悪い可能性がありますので、できるだけ歩きやすい靴でお出掛けするといいですね。

東慶寺

■住所:神奈川県鎌倉市山ノ内1367
■拝観時間:8:30~16:30 冬季(10月~3月)8:30~16:00
■拝観料:大人200円・小中学生100円
■問合せ先:0467-33-5100 東慶寺

歴史深い東慶寺であじさいを楽しむ

「三行半」という言葉があります。

「妻から夫へ三行半を突きつけられる」といった感じで現代でも使われる言葉ですが、この語源は縁切り状にあるとされています。

縁切り状は妻から夫へ送った訴状のようなものでしたが、3行半で書くことが定められていたので、その名残がそのまま残り現代と同じ意味を持っているワケです。

特別な歴史を持ちながら、あじさいをはじめ自然を満喫できるのも東慶寺の魅力!

今年の梅雨の季節には東慶寺であじさいを楽しんでみてはいかがでしょうか?

以上、「東慶寺のあじさいの開花状況と見頃はいつ?」について紹介しました。

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