人権作文のテーマも決まり書き始めようと机に向かっいけれど、書き出しが思い浮かばず、いきなりつまずくことってありますよね。

過去のコンテストの全国や県大会の優秀賞や佳作は、ネットで閲覧可能ですが、参考に見ると意識して余計に書けなくなることも

とはいえ、人権作文にばかりかかりきりだと、他の宿題に割く時間が削られるためサクサクっと進めたいものです。

今回は、 人権作文の書き出しの書き方について、障がい者・いじめ・戦争などテーマ別の書き出しのコツを具体例をあげつつ紹介していきたいと思います。

スポンサードリンク

人権作文の全体の構成と書き出しのポイントは?

書き出しは起承転結の「起」の部分であることを意識!

人権作文の書き方では、全体の流れを以下のように意識して書き出しを考えましょう。

人権作文のテーマを選んだ理由やきっかけ
具体的な体験や事実などを詳しく掘り下げる
「承」の内容をうけて自分の考えをのべる
これからの課題と全体のまとめ

体験談の入れ方でも多少、構成は変わりますが、 書き出しでは特定のテーマを選んだ理由やきっかけが内容のメインです。

作文のどの部分で何を書くかを最初に意識しておくと、書き出しから結びまでスムーズに文章を続けることができますよ。

人権作文の書き出しはテーマを選んだ理由を具体的に書く!

人権作文の書き出しでは、 特定のテーマを選んだ理由を読者に分かりやすく説明しましょう。

人権作文の書き出しで意識すべき3つのポイント!

・障がい者・いじめなど人権問題の どんなテーマを書くか明確にする

・テーマを選んだ理由について「いつ・どこで・何が」 きっかけになったかを説明する

・テーマについてこれまで 自分が抱いていた印象や考え方も盛り込む

人権作文の書き出しは、「承」でテーマを掘り下げる前の導入部に相当します。

何について書かれた作文かを明確にして、読者がきちんと理解しながら読み進められるような構成を心がけましょう。

人権作文の書き出しの部分は一枚以内におさめる!

人権作文の書き出しは、メインの部分につなげる導入部なので、 だらだら書くのはNG

人権作文の対象となる作品は、400字詰め原稿用紙5枚以内なので、長くても原稿用紙1枚を目安に書き出しの部分をまとめましょう。

「起」が長くなると、「承転結」の内容を掘り下げて書けなくなるので、バランスを考えて簡潔な書き方をすることがポイントですね。

スポンサードリンク

人権作文の書き出しの例1:障がい者がテーマの書き方

障がい者をテーマに人権作文を書く場合、一般的概念から入る書き出しや具体例から入る書き出しがおすすめです。

●一般的概念から入る書き出しの例

 近年、「障害者」「障碍者」「障がい者」といった複数の表記を目にするようになりました。これは障がい者に対する社会の認識の変化ともいえますが、いまだ多くの課題が山積しているのが障がい者の人権問題です。

一般的な事実からはいる書き出しにする場合、何のテーマについて書くか、読者がすぐわかるように 単刀直入に要点を切り出すのがポイントです。

●具体例から入る書き出しの例

 先日、テーマパークに行ったとき、小さな手帳を係員に見せ、入場券を求める人を見ました。それは「障害者手帳」という障がいを持つ人に給付される手帳で、特定の施設で見せると割引が受けられるのだと後で知りました。

具体例から入る書き出しは、読者の興味を引いて、読み進められるような一文から始めるのがコツです。

人権作文の書き出しの例2:いじめがテーマの書き方

いじめをテーマにした人権作文の書き出しは、いじめに対する自分の認識や具体的エピソードから入るのがスムーズな展開です。

●いじめに対する自分の認識の書き出しの例

 いじめは身近な人権問題といわれますが、幸い私は当事者になった経験がなく、これまで他人事のようにとらえていました。ですが、私と同い年の中学生が犠牲になったいじめの事件を新聞で知り、自分の認識がいかに無責任だったかを痛感しました。

いじめの問題は、自分の見解と共に、 実際のいじめ事件など考えるきっかけになったエピソードを盛り込むのがおすすめです。

●具体的なエピソードの書き出しの例

 小学生だったころ、学校で数人が特定の子を無視する事件がありました。当時の担任の先生の機転で、クラスの一人一人に問題意識が芽生え、幸いいじめはすぐなくなりました。しかし、いじめは対応を間違うと大きな悲劇につながります。

いじめは身近に起こるテーマなので、周りでいじめがあった経験がある人なら、書き出しで実体験について触れてもいいでしょう。

スポンサードリンク

人権作文の書き出しの例3:戦争がテーマの書き方

戦争は直接的な体験を書くのが難しいため、人権作文で扱う場合、年長者の体験談や戦争のニュースなど、興味を持ったきっかけを書き出しにするといいでしょう。

●年長者から聞いた体験談の書き出しの例

 僕の曽祖父が今の僕と同じ年頃だった時、日本は戦争をしていました。第二次世界大戦です。曽祖父は従軍経験はありませんが、今、僕たちが当然に感じる様々な権利が、国により規制されていたと当時を振り返ります。

家族や親せきの中に戦争体験者がいれば、当時の話を聞いて題材にし、書き出しでも触れてみるといいですね。

●戦争のニュースの書き出しの例

 新聞やテレビのニュース番組では、ここ数年間、シリアの内戦やイスラム国による人権侵害の問題が常に取り上げられています。戦闘に参加する兵士だけではなく、一般市民も多くの迫害を受け自由を奪われるのが戦争です。

戦争をテーマに人権作文を書く場合、 戦時下の人権問題にフォーカスする内容で書きだすことがポイントです。

スポンサードリンク

人権作文の書き出しの例4:性差別がテーマの書き方

性差別がテーマの人権作文は、男女差別とLGBTの問題で切り口が異なるので、書き出しで明確にしておきましょう。

関連するニュースや身近な疑問から入るとスムーズな書き出しになりますよ。

●男女差別のニュースの書き出しの例

 女性の社会進出と共に、男女差別は改善傾向といわれる昨今、大学受験で女子への一律原点が行われていたというニュースに、私は耳を疑いました。

時事ネタを取り入れた書き出しは人権作文では定番ですが、導入部で読み手を引き込む使い方ができて効果的です。

●LGBTの身近な疑問の書き出しの例

 近年、LGBTという言葉をよく耳にするようになりました。性的少数者に属する彼らにとって、現代の日本は生きやすい社会とは言えないのではないでしょうか。

LGBTの差別は多くの課題を抱えるテーマなので、 疑問を投げかける形の書き出しも説得力がありおすすめです。

人権作文の書き出しの例5:人種差別がテーマの書き方

人種差別は、 外国人に対する差別の具体例や人種差別の一般概念、または関連ニュースなどを取り上げ書き出しにするとスムーズです。

●外国人差別の具体例の書き出しの例

 皆さんは温泉や飲食店、ホテルなどで「Sorry, Japanese Customers Only」という張り紙を見たことがありますか。日本を訪れる外国人観光客が増加する近年、外国人お断りを掲げるお店をちらほら見かけます。

身近な例で問題提起をする書き出しは、読み手の共感を得やすくなりおすすめです

●一般概念からの書き出しの例

 グローバル化が叫ばれる現在も、人種差別は根絶が難しい問題です。肌、髪の色といった見た目の違い、信仰する宗教や文化など内面的な違いなど様々な要因が人種差別につながる現状があります。

人種差別は多くの紛争の原因でもあり全世界が抱える人権問題なので、 書き出しで問題提起するのもいいですね。

スポンサードリンク

人権作文の書き出しの例6:高齢者がテーマの書き方

高齢者をテーマにした人権作文の書き出しでは、自分の心情や現状への問題提起などを取り上げるのがおすすめです。

●自分の心情を顧みる書き出しの例

 街中で足元がおぼつかない高齢者をみると、私は訳もなく気の毒に思う事があります。ですが、その感情を掘り下げてみると、私の中で高齢者を否定的にとらえている部分がある事に気づきました。

高齢者への差別問題を人権作文で書く場合、 自分自身を振り返り心情をつづると身近な問題としてとらえていることが読み手に伝わります。

●問題提起の書き出しの例

 少子高齢化が進む現代、老人介護施設や家庭での老人への虐待事件をニュースでよく目にします。高齢者への虐待はどうして後を絶たないのでしょうか。

大きな社会問題となっている高齢差別は、メディアでも多数取り上げられています。

目についたニュースを書き出しの部分で言及することで、 問題を提起する形もおすすめです。

書き出しのコツをつかみ人権作文を攻略しよう!

という事で、人権作文の書き出しについて、テーマ別に書き方のコツをご紹介しましたが、いかがでしたか。

例文はそのまま書き写すと問題があるため、自分の言葉でアレンジして書き出しの参考にしてくださいね。

以上、「人権作文の書き出しの例!障がい者やいじめ、戦争などテーマ別の書き方を!」を紹介しました。

スポンサードリンク