ほおずきは赤い提灯のような形をした実が何とも可愛らしい植物ですが、季節は一体いつ頃なのでしょう。
お盆のお供に飾られることも多いため夏のイメージが強いほおずきですが、季節はいつかと改めて尋ねられると悩んでしまうのも事実ですよね。
今回は、 ほおずきの季節について、実や花の時期からお盆に飾る由来、そして食用にする場合の旬や季語につかう季節も含めご紹介していきたいと思います。
目次
ほおずきの季節はいつ?
ほおずきの花の季節は6月~7月!
ほおずきの花は、実に比べて余り注目されない存在ですが、 開花する季節は6月~7月頃です。
ほおずきは、花が咲く時期が近づくと茎をぐんぐんと伸ばし、葉が出ている茎の節の部分に白やクリーム色の花をつけます。
ほおずきの花は、上の写真のような小ぶりの星形の一重の花で、同じ科に属するナスやピーマンの花にも少し似ています。
ほおずきの実の季節は8月~9月!
ほおずきの実がきれいな赤色に色づき見頃になる季節は 8月~9月頃です。
ほおずきは花が咲いたあと、ガクの部分が発達して果実を包み込み、ちょうど提灯のような形になります。
提灯型のガクは、最初は緑色ですが、7月下旬から色づき始め、8月~9月頃にはきれいな赤色になり、中の丸い実も同様に赤く色づきます。
ほおづきが出回る季節は6月~8月!
花は6月~7月、実は8月~9月頃が季節のほおずきですが、市場に出回る時期は、大体6月~8月頃です。
浅草で行われる恒例のほおずき市でもお馴染みの 鉢植えが出回るのは、6月~8月。
赤い提灯のような実が付いた切り花が出回るのも 7月~8月のお盆シーズンになります。
分類:ナス目ナス科ホオズキ属の多年草
漢字:鬼灯・酸漿
草丈:30㎝~100㎝
原産地:東アジア
花言葉:心の平安・自然美・不思議・偽り・ごまかし・欺瞞(ぎまん)
備考:耐寒・耐暑性があり初心者でも育て方が簡単
季節のほおずきをお盆に飾る由来は?
ほおずきはご先祖様が戻る目印の提灯!
お盆の時期に、ほおずきを仏壇やお墓に飾るのは、 提灯によく似たほおずきの形が由来となっています。
ほおずきは漢字で「鬼灯」と書くように、ご先祖様がお盆に戻ってくるときの目印の役割を果たすと昔から考えられていました。
お盆の迎え火や提灯とともに、精霊が迷わずに戻ってくる道しるべとして、ほおずきが飾られるようになったわけですね。
ほおずきの空洞にはご先祖様の魂が宿る!
お盆にほおずきがお供えとして飾られるようになったのは、 ガクに実が包みこまれたユニークなほおずきの形も由来のひとつ。
お盆にお家に戻ってきたご先祖様の精霊は、体を持たないためお盆の期間中、どこか宿る空間が必要です。
精霊は中が空洞になっている所に宿ると信じられていて、ガクが実を包みこんで中に空の空間があるほおずきは、まさにおあつらえ向きの場所。
家に戻ってきたご先祖様の精霊は 、ほおずきの中に宿ってお盆を過ごすと考えられたのだそうです。
ほおずきの鉢植えは季節の贈り物にもおすすめ!
ほおずきは、7月~8月頃が鑑賞の季節となるので、お盆のお供えや夏の贈り物にも大変すすめです。
夏の暑い時期は、切り花だと水持ちがしないため、長く楽しめる鉢植えのほおずきは、特に喜ばれる季節のギフト。
上記のほおずき5号鉢サイズ鉢植えは、ほおずきが緑の状態でのお届けとなり、赤く色づいていくプロセスを楽しむことができるんです。
別売りで、おしゃれな鉢カゴもつけられるので、ご自宅用は勿論、夏の贈り物にもおすすめの逸品となっています。
ほおずきの季節の風物詩としての歴史とは?
ほおずき市は江戸時代から始まった風物詩!
ほおずきといえば、東京浅草の浅草寺で7月の始めに行われる 「ほおずき市」が有名ですよね。
ほおずき市は、現在も東京を中心に各地で開かれている季節の風物詩で、江戸中期からの歴史があります。
ですが、ほおずき市は、以外にも浅草寺ではなく港区芝にある 愛宕(あたご)神社の縁日が起源。
江戸中期、芝の青松寺の門前町に住む使用人が、
6月24日の功徳日に青ほおずきの実を愛宕の神前で鵜呑みにすれば、大人は癪の種(腹の立つ原因)を切り、子供は虫の気を封ずる
とのお告げの夢を見たのが、ほおずきが縁日で売られるようになった由来といわれています。
その後、 同じ日程で、盛大な縁日が既に行なわれていた浅草寺でも、ほおずきが売られるようになったのだそうです。
愛宕神社の縁日で、ほおずき市が当たったため、「これはいける」と、浅草寺の縁日でも取り入れられ、季節の風物詩になったわけですね。
ほおずきは薬として古くから使われていた歴史も!
現代では主に観賞用として流通するほおずきですが、愛宕神社のほおずき市以前から、 薬として使われてきた歴史があります。
ほおずきの地下茎や根は、酸漿根(さんしょうこん)という名前の生薬で、平安時代には鎮静効果のある薬として使用されていました。
現在も、咳・たん・解熱・冷え性などの薬として使われる場合がありますが、子宮収縮させる効果があるため妊婦は注意が必要な生薬です。
季語としてのほおずきの季節はいつ?
ほおずきは秋の季語!
ほおずきは昔から親しまれてきた季節感のある植物なので、俳句にもよく詠まれている題材で、 秋の季語になります。
以下に、ほおずきが季語の有名な俳句をあげておきましょう。
・鬼灯は 実も葉も殻(から)も 紅葉なり 松尾芭蕉
・鬼灯や 物うちかこつ 口のうち 炭 太祇
・鬼灯を 地にちかぢかと 提(さ)げ帰る 山口誓子
・鬼灯や 摘み残り摘む 十ばかり 小沢碧童
・鬼灯に 娘三人 しづかなり 大江丸
ほおずきは夏のイメージが強い植物ですが、俳句の季語では、初秋の季語というのが定説なので、覚えておくといいですね。
ほおずき市は夏の季語なので注意!
少しややこしい話ですが、ほおずきは秋の季語でも、 ほおずき市は、夏の季語になります。
ほおずき市は、夏の風物詩として古くから親しまれており、俳句にも多く詠まれているのでご紹介しておきましょう。
・すこし赤く 鬼灯市の 鬼灯よ 山口青邨
・傘を手に 鬼灯市の 買上手 水原秋櫻子
・鬼灯市 雨雲しかと 遠ざけし 中村汀女
・鬼灯市 見おろし堂に 雨宿り 福田蓼汀
・雨降れり 鬼灯市の 鬼灯に 清崎敏郎
鬼灯市は7月初旬で梅雨明けしていない年もあるため、ほおずきが季語の俳句との季節感の違いが分かりますね。
食用のほおずきの季節や旬はいつ?
食用のほおずきは8月~10月が旬の季節!
ほおずきは観賞用の園芸品種の他に、食べられる品種があり、ヨーロッパなどでは鑑賞目的ではなく食用に栽培されてきた歴史があります。
食用ほおずきの旬は8月~10月頃で、甘酸っぱく濃厚な味わいが、日本でも近年、新感覚のフルーツとして話題となっています。
上記のフルーツほおずき320gは、北海道赤井川コロポックル村で育てられた産直品で、摘みたての旬の味わいが楽しめますよ。
食用のほおずきの味を例えるなら、食感は少しミニトマトに似ていて味はパイナップルといった感じ。
有機栽培で育てられた新鮮なフルーツほおずきは、鉄分やキシリトールも豊富に含まれていて、ヘルシーなおやつやデザートにおすすめです。
食用ほおずき「ゴールデンベリー」は話題のスーパーフード!
食用ほおずきは、 ドライフルーツにしても美味しく召し上がれておすすめです。
上記の無添加ゴールデンベリー300g×2個セットは、高い抗酸化作用と免疫力を高める効果が最近注目を集めている健康食品です。
プチプチっとした食感と甘酸っぱい味で食べやすく、おやつやお酒のおつまみとして家族みんなで楽しむことができますよ。
美容と健康に効果絶大の美味しいスーパーフードなので、お得な2個セットをぜひトライしてみて下さいね。
食用のほおずきの実は、甘酸っぱく美味しいフルーツですが、観賞用の実は苦く 微量のアルカロイドが含まれており、毒性があります。
生薬として用いられるほ おずきの地下茎や根の部分「酸漿根」にも、子宮を伸縮させるヒストニンという物質が含まれるので、妊婦の服用は厳禁。
食用・鑑賞用をとわず、妊娠中の方は控えた方が良い食べ物なので、注意しましょう。
季節のほおずきを暮らしの中に取り入れ楽しもう!
という事で、ほおずきの実・花の季節やお盆に飾る由来からはじまり、俳句の季語、食用ほおずきの旬の時期までまとめてご紹介しましたがいかがでしたか。
昔から身近な植物として親しまれてきた植物なので、ぜひ様々な取り入れ方をして、季節のほおずきを楽しんでくださいね。
以上、「ほおずきの季節はいつ?実・花の時期からお盆に飾る由来、季語や食用の旬も!」を紹介しました。