家庭で氷を作ると内部が白くなってしまいますが、バーのロックアイスみたいに 透明な氷の作り方は難しいのでしょうか。
実は、透明な氷の作り方は原理が分かると意外と簡単で、家庭でも色々な方法で透明な氷づくりが試せ、夏休みの自由研究にもおすすめです。
今回は、 透明な氷の作り方について、家庭で簡単に試せる方法や原理、自由研究用のアイデアなども含めご紹介していきたいと思います。
目次
透明な氷の作り方のポイントは?
不純物と気泡が原因で氷が白くなることに注目!
透明な氷の作り方では、家庭の冷蔵庫で氷を作ると 内部が白くなる原因を知ることが第一歩です。
家庭で作った氷の内部にある白い部分の成分は以下の2つ。
・ミネラル分・カルキなどの 不純物
・二酸化炭素などの 気体
水道水だけでなく、ミネラルウォーターにも目には見えない不純物や気体が溶け込んでいます。
透明な氷を作る際は、いかにして不純物と気体を排除して純粋な水を凍らせるかがひとつのポイントになります。
水→不純物→気泡の順に凍る特質に着目!
透明な氷の作り方を考察する上で注目したいのが 家庭用の冷凍庫での水の凍るプロセスです。
製氷皿に水を入れて冷凍庫で凍らせると、製氷皿に接した周りと水面から水が凍り始めます。
製氷皿の中の水は、水中に溶けている 不純物や空気を除外しながら固まる性質があるので、
・氷の外側や上部の透明な部分→水
・氷内部の白い部分の外側→不純物
・氷の白い部分の中心→気泡
といった具合に、一つの氷の塊の中でも、異なった成分の層を作りながら水は凍っていきます。
水の凍る性質は、以下でご紹介する透明な氷の作り方のヒントにもなるので覚えておいてください。
透明な氷の作り方のポイント1:水を選ぶ
透明な氷の作り方で先ず注目したいのは、 水に含まれる凍ると白くなる成分の量です。
白くなる原因である不純物や気体が水の中になければ、白い部分はできない理屈なので、なるべく不純物の少ない水を選ぶのがポイント。
透明な氷を作る場合は、以下の種類の水が適しています。
・ミネラルの含有量が少ない 軟水
・不純物を浄水器で取り除いた 水道水
逆に、透明な氷の作り方で適さないのは、 ミネラル分を多く含む外国産の硬水のミネラルウォーター。
但し、不純物の少ない水を使うだけでは、完全に透明な氷は作れないため、他の方法と併用するのがおすすめです。
透明な氷の作り方のポイント2:先に水を沸騰させて使う
透明な氷の作り方では、製氷皿に入れる水を 先に沸騰させるのも有効です。
沸騰させることで、水の中に含まれる酸素や不純物を取り除けるので、氷内部の白い部分が少なくより透明に近い氷が精製可能。
具体的な作り方の手順は以下の通りです。
①水道水を鍋にかけ沸騰させる
②沸騰後、弱火で10分程更に加熱する
③冷ましてから製氷皿に入れ冷凍庫で凍らせる
沸騰させても完全に気体や不純物は取り除けないため、完璧に透明な氷にはなりませんが、手軽に通常より透明な氷を作ることができますよ。
透明な氷の作り方のポイント3:ゆっくり冷凍する
透明な氷を家庭の冷凍庫で作る場合、製氷皿の水が急激に冷えるため、不純物や気泡が氷の中に閉じ込められ白い部分になります。
しかし、高い温度でゆっくり時間をかけ凍らせることができれば、 不純物や気泡が外に逃れる時間ができ、透明な氷を作ることが可能です。
家庭の冷蔵庫での作り方の具体的な方法としては、
・製氷皿の下に割りばしを置く
・製氷皿をタオルや気泡緩衝材(プチプチ)などでくるむ
といったやり方がおすすめで、 水に冷気が伝わるのを遅くする工夫になります。
高温で冷凍する透明な氷の作り方は、製氷店やバーなどでもよく実践されているので試してみるといいですよ。
透明な氷の作り方のポイント4:全部凍らせない
多少時間がかかっても完璧に透明な氷を作りたい場合、 容器の水を全部凍らせない作り方がイチオシです。
・クーラーボックスなど大型の容器
・アイスピックや包丁など氷を砕くもの
家庭の冷凍庫に入れられる5リットルほどの口の大きな容器があれば、ハイクオリティの透明な氷を作ることが可能。
水は不純物の少ない部分から固まり始めるという特徴をヒントにした作り方で、容器の上の方に透明な氷が塊ができます。
作り方の手順は以下の通り、とても簡単なのでぜひ試してみて下さい。
参照元URL:https://youtu.be/2Ky41SgQMDk
①上の画像のように、クーラーボックスなどの大型の容器に 水道水を満タンに入れる。
参照元URL:https://youtu.be/2Ky41SgQMDk
②容器を冷凍庫に入れてそのまま 24時間放置する。
冷凍庫の冷え具合や容器のサイズで放置時間は変わりますが、白い部分ができる前に取り出すのがポイント。
参照元URL:https://youtu.be/2Ky41SgQMDk
③冷凍庫から取り出した容器を逆さにして氷を出すと、 不純物が多く凍っていない水が自然に流れ出す。
不純物が含まれた水は最後に凍るため、容器の上だった部分に透明な氷ができ、下の部分が水の状態。
参照元URL:https://youtu.be/2Ky41SgQMDk
④下の部分で凍っていた箇所を 包丁でたたいて切り落とし、形を整えれば完成。
大きな容器が入るよう冷凍庫のスペースを空けないとダメなのが多少ネックですが、1日あれば、簡単に透明な氷を作ることができます。
出来上がった透明な氷は、包丁などで適当な大きさに切り分けて使うといいですね。
透明な氷の作り方のポイント5:白い部分を後で取り除く
参照元URL:https://youtu.be/yRJO73PfP8w
お家で透明な氷を作る場合、すこし荒技ですが、 中心にできる白い部分を包丁やアイスピックなどで取り除くという作り方も可能です。
・鍋など比較的大きな容器
・アイスピック・包丁など氷を砕くもの
作り方の手順は以下の通りなので、動画を視聴しつつ参考にしてみて下さい。
①鍋などの容器に水道水を入れて凍らせる
②全部凍ったら容器から氷を取り出し包丁などで半分に割る
③氷の白い部分に水道水で洗い流しつつ包丁で取り除き完成
作り方のポイントは、白い部分を取り除いたあと、透明な氷が十分残るよう、 ある程度大きな容器で氷を作ること。
白い部分は気泡が集まっているので、比較的、簡単に取り除くことが可能ですよ。
包丁を使うので、夏休みの自由研究で実験する場合は、大人に手伝ってもらうといいですね。
自由研究向け透明な氷の作り方の実験のおすすめアイデアは?
透明な氷と白い氷の溶ける時間の比較!
透明な氷の作り方は、夏休みの自由研究としてもおすすめのテーマです。
製氷皿や容器で水を凍らせると、不純物が最後に凍るのは 「氷点降下」という現象が起こるためで原理を紹介すると面白いですね。
液体が個体に変化するには、 水の原子が規則的に並ぶことが必要になります。
しかし、水に不純物が存在すると原子が規則正しく並ぶ邪魔をするため、純粋な水より氷になる温度が低くなるわけです。
凝固点が低いということは、凍りにくく溶けやすい性質ということなので、透明な氷と白い氷の溶ける時間を比較してみても面白いですね。
氷の不思議体験キットを使った実験!
夏休みの自由研究で、透明な氷の作り方について調べるなら、 ゆっくり時間をかけて水を凍らせると透明度が増す性質に注目するのもおすすめです。
上記のアーティックの氷の不思議体験キットは、断熱材で水を順番に凍らせることで丸くて透明な氷を作れる面白いキット。
白い部分のない透明な氷になる原理も付属のテキストでしっかり説明されているので、自由研究のレポートをスムーズに仕上げられおすすめですよ。
氷の不思議対面キットは、先に紹介した割りばしやタオルを使った氷の作り方と同じ考え方なので、比較実験をしても興味深いですね。
バーのような透明な氷の作り方におすすめの家庭用グッズを紹介!
バーのような透明な氷は、宅飲みのクオリティを飛躍的に上げてくれる要素なので、専用のグッズがひとつあると重宝しますよ。
上記のポーラーアイストレイは、特殊構造により、家庭の冷蔵庫で簡単に丸くて透明な氷を簡単に作れるアイデア商品です。
容器の内部に温度差を作り出す構造で、不純物が氷の内側に集まるのを防いで手軽に透明な氷ができる製氷機は、宅のみで節約したいお酒好きの方にもぴったり。
中にフルーツやお花などを入れておしゃれな氷を作ることもでき、アイデア次第で様々な使い方で楽しめるおすすめの逸品となっています。
自由研究にも使える透明な氷の作り方をマスター!
→ドライアイスに洗剤を入れる実験方法は?手順や泡がでる理由、注意点も!
→練り消しの作り方!柔らかくする方法やふわふわにする裏技も紹介!
→自由研究はアルミホイル玉を!作り方や磨き方のコツと道具や材料は?
という事で、透明な氷の作り方について、色々な方法や氷内部が白くなる原理、そして自由研究向けのアイデアなどもまとめて詳細を見てまいりました。
こだわって宅のみの質を向上させるもよし、夏休みの自由研究のテーマにするもよし、せひ身近な存在の氷を楽しく利用してみて下さいね。
以上、「透明な氷の作り方!自由研究用の原理の説明や製氷機でバーのような氷を作る方法も!」を紹介しました。