1年中何気なく見かけることがある スズメですが、実は夏と冬では見た目が全く違います。
夏はすっきりした細身の体型ですが、冬になると真ん丸で同じ種類とは思えない程姿を変えるんですよ。
冬になると何故、真ん丸に膨らむのか不思議に思っている方が多いようなので、今回はその理由を紹介したいと思います。
他にもこの記事では、冬のスズメの過ごし方や、普段聞くことが少ないスズメの泣き声についても合わせてご紹介します!
目次
夏と冬のスズメを画像で比較
1年中見かけることの多いスズメですが、夏と冬では見た目に大きな違いがあることは気付きましたか?
季節によってどれほどの変化があるのか、夏と冬のスズメの画像を比較しながら見ていきましょう。
夏のスズメの画像
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まずは、 夏のスズメの画像を見ていきましょう。
夏のスズメは、全体的にシュッとしたボディラインで、シャープな印象ですね。
夏は食べるものが少なくて痩せてしまったのかな?と思われるかもしれませんが、そうではありません。
後に紹介する冬のスズメと比べると一目瞭然なのですが、夏のスズメがシャープなのは、冬に比べて毛が少ないためです。
スズメは1年中色や模様が変わらないので気付かれにくいのですが、夏の羽根と冬の羽根があり、半年ごとに羽毛が生え変わっています。
夏には涼しくボリュームの無い羽根、冬は暖かくふんわりした羽根に変わるため、見た目も大きく変わるのです。
続けて、暖かい羽根をまとった冬のスズメの姿を画像で見てみましょう。
冬のスズメの画像
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こちらは、 冬のスズメの画像になります。
冬は、先程述べたように冬用の暖かくてボリュームのある羽毛に生え変わるため、身体全体がふんわりとしているのがわかりますね。
スズメは、夏とはまるで違う種類の鳥のように、見た目がこんなにも大きく変わるんですよ。
こんなにも季節によって見た目が大きく変わるのには、ちゃんとした理由があるんです。
スズメが冬に膨らむ理由は?
冬になると、スズメはボリュームのある暖かな羽根に生え変わり膨らみますが、その理由についてご紹介します。
スズメは気温が低くなると、羽根を立てたり寝かせたりして、羽毛の中の体温を調整します。
冬になると、ふんわりした羽根を立てて暖かい空気を中に取り込み、自分の熱で暖めて体を保温するため、身体全体にボリュームが出て見えるのです。
丸く膨らんだスズメは羽根の中の暖かくした空気で体を包み込み、厳しい寒さを乗り切ろうとしている姿なんですよ。
見た目には可愛らしい姿ですが、スズメにとっては、生き残るために考えられた手段の1つ。
人間は、気温が低くなると羽毛を使ったダウジャケットを活用しますが、実はダウンジャケットの中は、スズメが羽根を立てた時と同じ構造になっています。
鳥の羽根は羊の毛と比べて熱伝導率が低めで、暖かい空気を含みやすく保温性に優れているため、冬の防寒着に使う材料として人気があるのも納得ですね。
スズメの冬の過ごし方
年中見かける気がするスズメですが、冬の間はどう過ごしているのか知っている方は少ないようです。
渡り鳥は冬の間、気温の高い地域まで飛んで移動しますが、スズメは羽根を膨らませて体を保温した状態で冬を越します。
主なスズメのエサは、虫やイネ科の植物なのですが、冬はなかなか手に入れることができません。
そのため、なるべく体温が下がらないように、集団で身体を寄せ合って過ごします。
お腹が空くと、人間の住む家に寄ってきて残飯やパンのクズなど食べられるものを探すこともあるんですよ。
冬のベランダなどで、スズメの鳴き声を聞いたり姿を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
全てのスズメがこの方法で生き残れるわけではなく、残念ながら亡くなってしまうスズメも多くいるのが現状なのです。
集団で固まっているスズメの姿は可愛いですが、この事を知って改めて見ると、「無事に冬を越して欲しい」と願わずにはいられません。
冬のスズメはふくら雀と呼ばれている
羽根に暖かい空気を含ませた冬の丸っこいスズメのことを、 「ふくら雀」と呼びます。
寒さを乗り切るために、羽根を膨らませた姿は愛嬌たっぷりで、見ていて飽きないですよね。
毎年冬になると、ふくらスズメの愛らしい姿がSNSなどで話題になり、可愛い写真が数多くアップされているんですよ。
また、ふくら雀という真ん丸な見た目にぴったりなこの呼び方、実は俳句の季語にもなっています。
明治時代以降に冬の季語として定着し、俳句を楽しむ方の間で親しまれているのです。
ふくら雀は縁起がいい
冬にしか見ることのできない、丸くて可愛いふくら雀は、実はとても縁起の良い鳥なんですよ。
ふっくらとしたふくら雀の姿は、「豊かさの象徴」であり、幸運を呼び込む生き物とされています。
福来(福がやって来る)や、福良(良い福が訪れる)と漢字をあてて読むこともあり、非常に縁起の良い意味を持っています。
確かに、ふくら雀の真ん丸とした見た目は、沢山の幸運を呼び込んでくれそうですよね!
ちなみに、和服に欠かせない帯には、ふくら雀に形が似ていることから、「ふくら帯」という帯の結び方があります。
若い方が着る振袖などで使われる帯結びで、おめでたい場所に着て行く時に用いられることが多いようですよ。
スズメ自体も縁起のいい鳥
ふくら雀は縁起が良いと紹介しましたが、スズメ自体も縁起が良い鳥なんですよ。
伝統的な日本画には、竹の側にスズメがいる構図の作品が数多くあるのですが、スズメには 「家内安全」、「子孫繁栄」などの意味があります。
こういったラッキーを招くために、スズメの絵が描かれた掛け軸を部屋に飾る方も多いんですよ。
見た目が可愛らしいスズメの絵を部屋に飾ると、ラッキーがやって来るだけではなく、場が和みそうでいいですよね。
スズメの鳴き声は?
参照元URL:https://www.youtube.com/watch?v=rHKGBvi-P8I
スズメの鳴き声には、いくつかの種類があります。
スズメの鳴き声といえば、「チュンチュン」をイメージする方が多いのではないでしょうか。
この「チュンチュン」という鳴き声は、スズメのさえずりで、オスがメスに求愛している時に出す鳴き声とされています。
他にも「チュンチュン」は、仲間にエサのある場所を知らせる時に使うこともあります。
次に紹介するスズメの鳴き声は、「じゅじゅじゅ」や「じっじっじっ」という鳴き声です。
この鳴き声は地鳴きといって、スズメが何かに警戒している時や、スズメ同士が喧嘩した時に発することが多いとされています。
この時のスズメは、尾っぽを上げて胸を思い切り逸らして、見た目にも興奮した様子で激しく鳴きます。
スズメも人間と同じように、声を使ってコミュニケーションをとっているんですね。
スズメが砂浴びをする理由は?
参照元URL:https://www.youtube.com/watch?v=DHYC8_kQRG4
スズメが砂のある場所に入り込んでいたり、羽根をバタバタさせたり、穴を掘っている姿を見かけたことはありますか?
このスズメの行動のことを、 「スズメの砂浴び」というのですが、ここではその理由についてご紹介します。
スズメにとって、羽根は体を保温したり、空を飛び回ったりするための大事なものです。
「スズメの砂浴び」は、大事な羽根の汚れやしらみやダニなどを取り除くための行動なんですよ。
ちなみに、砂浴びの行動はスズメだけではなく、他の鳥もやっていることなんです。
見かけることが多く、身近な存在のスズメですが、以前に比べると数が少なくなってきていると言われています。
今後は絶滅の危機に陥る可能性も全く無いとは言い切れません。
これまで、「スズメの砂浴び」を見たことがある方も、見る機会が少なくなっていくかもしれませんね。
スズメは特に冬がかわいい
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今回は、スズメが冬に膨らむ理由や、過ごし方や鳴き声などお届けしてまいりましたが、いかがでしたか?
スズメの体型が季節にとって別の種類鳥のように変わるのは、体温調節をしているからなんですね。
いつ見ても可愛らしいスズメですが、冬の丸っこいふくら雀の姿は特に可愛くて、話題になるのもわかる気がします。
また、人間と同じように声を使って関係性を築いてコミュニケーションをとっているのは面白いですね。
普段何気なく目にすることのあるスズメですが、詳しくなるとより身近に感じます。
以上、「スズメが冬に膨らむのはなぜ?過ごし方とふくら雀が縁起がいい理由は?」を紹介しました。