昔から保存食として重宝されてきた、干し柿。

味が凝縮された甘味が堪らないですよね。

干し柿についた白い粉の正体はご存知でしょうか。

白い粉がついていない干し柿とは、どんな違いがあるのかも気になるところ。

今回は干し柿の作り方で白い粉をふかせる方法と、つかない原因、カビとの見分け方について紹介します。

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干し柿につく白い粉の正体は?

干し柿につく白い粉の正体は糖分

干し柿の表面についた白い粉 糖分です。

柿を干している過程で、柿に含まれる糖分が蜜として表面に出てきて、白く乾燥したものなのです。

白い粉は、元々、柿の成分であったものなので、食べても全く問題はありません。

むしろ白い粉のついた干し柿は、甘くて美味しい証拠

見た目から「カビが生えた!」思う人もいるかもしれませんが、干し柿の白い粉は甘さの証なのです。

白い粉がでなくても甘味に変わりはない

「干し柿には必ず白い粉がついていなければいけない」というわけではありません。

白い粉がつく「ころ柿」に対して、白い粉のつかない「あんぽ柿」という干し柿の種類もあります。

あんぽ柿は干す前に、硫黄で燻すことによって独特の風味がつきます。

「ころ柿」で白い粉がついていないものでも、正しい方法で作ったものは 甘味があり、十分美味しく食べられます。

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干し柿に白い粉がつかない原因とは?

干し柿に白い粉がつかない原因1:寒さが足りない

白い粉を干し柿につけたい場合は、どうすればいいのでしょうか。

干し柿に白い粉をつけるには、 寒さが重要です。

そもそも干し柿の白い粉は糖分の結晶であり、寒さによって糖分の結晶化が促されます。

白い粉を干し柿につけるのに適した温度は、10度以下

まさに真冬の気温ですね。

秋や初冬では気温の高い日もあるので、干し柿作りにはまだ向いている気候とは言えません。

東北や標高の高い地域では11月中旬以降その他の地域では12月以降の気候が適しています。

白い粉をつけた干し柿を作る場合には、気温に注意するようにしましょう。

干し柿に白い粉がつかない原因2:時間が足りない

白い粉のついた干し柿の作り方では、乾燥させる 時間も重要になります。

干し柿を乾燥させる期間としては、少なくとも2週間はほしいところ。

気候や柿によっては2週間以上経っても、白い粉が吹かないこともありえます。

1か月ほど干してようやく白い粉が吹いたということも。

ただし干している間は、カビに注意しましょう。

折角の干し柿がカビで全滅…なんてことにもなりかねません。

干し柿に白い粉をつけるには、寒さや時間だけでなく根気もいりますよ。

干し柿に白い粉がつかない原因3:乾燥が足りない

干し柿の作り方では、寒さと時間に加えて、 乾燥も重要になります。

しっかりと柿を乾燥させないと白い粉がつかないばかりか、湿気の多いところで放置しておくと、カビが生える原因にも。

風通しのいい場所に柿を吊るす、湿気の多い日は屋内に干し柿を避難させるなど、干し柿を作る場所や気候にも配慮した方がいいでしょう。

干し柿に白い粉がつかない原因4:甘柿を使っている

そのままでは渋くて食べられない渋柿ですが、実は 甘柿よりも渋柿の方が甘味が強いのです。

干して乾燥させることによって、渋みの元であるタンニンが抜けた渋柿は、甘柿よりも白い粉がつきやすくなります。

そのままでは食べられない渋柿を美味しく食べる方法として、干し柿が生まれたのでしょう。

白い粉をつけた干し柿を作りたい場合は、甘柿ではなく、渋柿を使った方がおすすめ。

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白い粉のついた干し柿の作り方とは?

白い粉のついた干し柿の作り方1:タワシを使う

干し柿に白い粉をつけるにはどんな方法があるのでしょうか。

白い粉のついた干し柿の作り方でおすすめなのが、 タワシを使うこと。

干してからある程度乾燥した干し柿の表面を、優しくタワシで擦ります。

タワシで細かく傷のついた柿の表面から蜜が出てきて、白い粉になります。

粉のつき具合を見ながら、何度か擦ってみましょう。

力をいれて擦ると実が崩れてしまうので、優しく擦るのがポイントですよ。

白い粉のついた干し柿の作り方2:冷凍する

干し柿の白い粉をつけるのに重要な「寒さ」も 冷凍庫を使えば、簡単に確保できます。

完成した干し柿を1個ずつラップに包んで、冷凍庫に入れておくだけで白い粉のついた干し柿に。

ただし、ラップの隙間から乾燥して、冷凍焼けを起す可能性があるので、しっかりと密封するようにしましょう。

冷凍しておけば、日持ちもするので、一石二鳥ですね。

白い粉のついた干し柿の作り方3:ワラを使う

ワラを使った白い粉のついた干し柿の作り方は昔から知られている技法です。

干し上がった干し柿をワラに包んで寝かせます

風通しのいい冷暗所に10日ほど置いておけば、見るからに甘そうな白い粉のついた干し柿に。

ワラが干し柿の表面水分を吸い取って、甘味の結晶である白い粉のみが残るのです。

ワラだけでなく、ゴザでも同様の方法で、干し柿に白い粉をつけることができます。

白い粉のついた干し柿の作り方4:柿同士を擦り合わせる

柿の表面に傷をつけるのはタワシを使った方法と原理は同じ。

ガーゼに包んだ干し柿同士を毎日数回ずつ、擦り合わせながら軽くもみましょう。

力を入れすぎて、実が崩れないように注意。

揉んだ後は柿同士が重ならないように箱などに並べ、風通しのいい冷暗所に置いておきましょう。

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干し柿の白い粉とカビの見分け方とは?

干し柿の白い粉とカビの見分け方1:干している過程で白くなる

干し柿が乾燥する前に白い粉をふいてきたら、カビの可能性があります。

甘味の結晶の白い粉は、干し柿がしっかり乾燥したあとにつきます。

途中でカビが生えてきてしまった場合は、35度以上のアルコール度数の高い焼酎で干し柿の表面を擦りましょう。

ペーパータオルや清潔な歯ブラシが便利。

その後カビが生えてこなければ、食べられます。

残念ながら、またカビが生えてきた場合は、処分するようにしましょう。

干し柿の白い粉とカビの見分け方2:綿のようになっている

干し柿の白い粉は、本物の砂糖をまぶしたようで、均等が取れた白色をしています。

一方で白カビは 白い綿のような固まりがついていて、白い粉とは様相が異なります。

この白いカビは干し柿の風味を落としますし、体にもよくありません。

残念ですが、処分するようにしましょう。

干し柿の白い粉とカビの見分け方3:カビ臭い

白い粉とカビの違いが見た目では分からない場合は、 匂いで判別します。

干し柿の表面の匂いを嗅いでみて、かび臭いようであれば、食べないようにしましょう。

干し柿の白い粉とカビの見分け方4:表面が青や茶色に変色している

干し柿の表面が、 青や茶色などに変色していれば、見た目からしてカビです。

干し柿の一部だけカビが生えているようであれば、そこを取り除いて食べることはできます。

変色部分が多いようであれば、干し柿の深い部分までカビが浸食している可能性が。

お腹を下す原因にもなりますので、食べるのは避けた方がいいでしょう。

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干し柿に白い粉がついたら大成功

干し柿に白い粉をつけるには作り方にコツがあります。

白い粉がつかなくても十分に甘い干し柿は作れますが、白い粉のついた干し柿は見るからに甘そうな大成功の証。

ぜひカビに気を付けて、白い粉の干し柿に挑戦してみてください。

以上、「干し柿の作り方で白い粉をふかせる方法!つかない原因や対処法、カビとの見分け方も!」を紹介しました。

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