ゼリーや煮こごりなど、スイーツや料理に使える便利な食材、寒天。
寒天に含まれている栄養はどんなものがあり、食べるとどんな効果があるのでしょうか。
また食べ過ぎると体に悪い、というのは本当なのかも気になるところ。
今回は寒天の栄養・効能と効果的な食べ方について紹介します。
目次
寒天は体に悪いのかの疑問:原料は?
寒天の原料は、主に テングサ・オゴノリなどの海藻です。
寒天にも種類があり、角寒天(または棒寒天)、糸寒天(細寒天)、粉寒天(工業寒天)に分かれています。
角寒天や糸寒天は水にふやかしてそのまま食べることが多いですが、粉寒天は水に溶かして寒天ゼリーやにこごりに使うことが多いです。
角寒天にはテングサやオゴノリなどが、糸寒天(細寒天)は、テングサ100%、粉寒天はオゴノリを使われることが多いといわれています。
寒天は体に悪いのかの疑問:栄養素や成分は?
寒天の成分の80%、つまり寒天のほとんどは 食物繊維。
更に寒天は腸内環境を整えてくれる水溶性食物繊維と、腸のぜん動運動を活発にする不溶性食物繊維両方を含んでいます。
寒天自体にカロリーはなく、食物繊維含有量は全食品の中でもトップクラス。
また寒天はミネラルも含んでおり、現代人に不足しがちなカルシウムや鉄分、リンなども入っています。
体に悪い成分は入っていないので安心ですね。
寒天は体に悪いのかの疑問:効能や効果は?
寒天は食べることによって体に悪いどころか、様々な効果・効能が感じられます。
① 糖やコレステロールの吸収を抑える
→寒天の主成分である食物繊維が腸の中で水を含んでかさばり、糖の吸収を遅くしたり、コレステロールを吸着して腸での吸収を弱めてくれる
② 血糖値の上昇をおだやかにする
→食物繊維が胃の内容物を腸へと送り出すスピードを遅め、血糖値の上昇をおだやかにする
③ ダイエット効果
→寒天は体積の25倍以上の水分を吸収でき、お腹にたまって腹持ちが良くなる。食べる量を抑えることで、カロリーの過剰摂取も防げる
④ 便秘解消
→寒天の保水能力で大腸に溜まった便をかさましし、柔らかくして排出させる
上記以外にも血圧を下げる効果があるともいわれており、寒天は非常に効果・効能の多い食材なのです。
寒天は体に悪いのかの疑問:副作用がある?
食べるといいことばかりに思える寒天ですが、適量を食べる分には体に悪いような副作用はありません。
ただ寒天自体にカロリーはないので、寒天のみを食べていると栄養失調を招くことがあります。
「カロリーが摂取できない」という点が寒天が唯一体に悪い点かもしれません。
寒天は他の食材と組み合わせて、バランスよく摂ることが重要です。
食べ過ぎなければ、特に副作用はないと考えていいでしょう。
寒天は体に悪いのかの疑問:食べ過ぎると?
効果・効能の多い寒天ですが、食べ過ぎるとマイナスな面もあります。
どんな体に悪い影響があるのでしょうか。
① お腹がゆるくなる
→便の出がよくなりすぎる
② 便秘になる
→に逆に腸の中の水分を寒天が吸収してしまい、便が出にくくなることがあります
③ 肌が荒れる
→多量に摂取した寒天がビタミンCの吸収を妨げる場合も
早く寒天の効果を感じたいからといって食べ過ぎは禁物。
体にいいはずの寒天が、体に悪い物になってしまいます。
適量を守って、寒天を食べるようにしましょう。
寒天の効果的な食べ方とは?
寒天の効果的な食べ方1:牛乳寒天
寒天の効果的な食べ方としておすすめなのが、 牛乳寒天です。
(材料)
・牛乳
・粉寒天
・水
・砂糖
(作り方)
① 粉寒天を水に入れ、火にかけて混ぜながらゆっくりと溶かしていく
※寒天は85度で溶けるので、沸騰させすぎないようにする
② ①に牛乳・砂糖を入れて混ぜる
③ 平らなバットなど容器に入れて固める
寒天の食物繊維に加え、牛乳のカルシウムも一緒に摂取できます。
牛乳が苦手な方は、代わりに豆乳を混ぜてみてください。
きな粉や黒蜜をかけて食べれば、手軽な和風スイーツに。
カロリーが気になる方は、砂糖をパルスイートなど低カロリー甘味料に変えてもOK。
お好みで、みかんなどのフルーツを入れても美味しいですよ。
フルーツを入れる時は缶詰のものが手軽で使いやすいので、おすすめ。
お子様のおやつにも、ダイエット時の間食にもおすすめの寒天レシピです。
寒天の効果的な食べ方2:トマト寒天
見た目も色鮮やかなトマト寒天もおすすめです。
(材料)
・トマトジュース(無塩)
・粉寒天
・水
(作り方)
① 粉寒天を水に入れ、火にかけて混ぜながらゆっくりと溶かしていく
② ①にトマトジュースを入れて混ぜる
③ 平らなバットなど容器に入れて固める
有塩のトマトジュースでは、塩分が濃くなってしまうので、必ず無塩のものを使いましょう。
折角の寒天も塩分過多で体に悪いものになってしまいます。
そのままでも美味しく食べられますし、塩やはちみつをかけるのもおすすめ。
トマトと混ぜることで、リコピンやビタミンCなど肌にいい栄養素も同時に効率的に摂取できます。
スイーツとしてだけでなく、サラダなどの料理にも合う、万能寒天レシピです。
寒天の効果的な食べ方3:寒天味噌汁
普段の食卓によく並ぶ味噌汁も、寒天を入れれば超健康食に早変わり。
作り方も簡単で、水で戻した棒寒天をちぎって、味噌汁の中に入れるだけ。
いつも作っている味噌汁に寒天を足すだけなので、手間もかかりません。
寒天自体に味はないので、他の食材の風味を邪魔しません。
言われなければ溶けた寒天が入っていると分からないほど。
寒天の食感が欲しい場合は、火を止めた後に棒寒天を入れましょう。
固まらずにとろっとした寒天の食感を味わえます。
溶かしても、形が残った状態で食べても体に悪いということはありませんので、ご安心を。
味噌汁の抗酸化効果や、認知症予防効果と合わせて、寒天で食物繊維たっぷりの超健康味噌汁が作れるのです。
寒天の効果的な食べ方4:寒天ご飯
寒天は ご飯との相性も抜群。
ご飯に粉寒天を混ぜて炊くだけ。いつもの水量より、少し多めに水を入れるのがポイント。
ご飯に光沢が出るだけでなく、かさ増しになるのでご飯の摂取量を減らすことができます。
更に効果を高めたい場合は、雑穀(麦、ひえ、あわなど)を混ぜ込んで炊いてみましょう。
もち麦ごはんとの相性もいいです。
より食物繊維を摂取することができ、寒天の効果をより感じることができます。
料理に使えるおすすめの寒天を紹介
料理に使えるおすすめの寒天1
使い勝手のいい 粉寒天です。
粉寒天は水に溶かすだけで使える便利な食材です。
・スムージーに溶かせば、より腹持ちがよくなる
・ご飯と一緒に炊けば、ご飯に光沢が出て、更に糖質制限にもなる
・高齢者の水分補給にもOK
→寒天として水分を摂ることで誤嚥性防止に
・ヨーグルトにかけるだけでもOK
粉寒天なら、手軽に食物繊維を摂取できます。
1㎏とたっぷり入っていますので、飲み物に、ゼリーに、にこごりにと様々な形で簡単を楽しめますね。
料理に使えるおすすめの寒天2
スープや味噌汁に入れるだけで、簡単に食べられる糸寒天です。
・スープや味噌汁にいれるだけ
・酢の物やサラダには水で戻したものを入れるだけ
・餃子やハンバーグのタネに入れればふっくらジューシーに
・粉寒天よりも美味しく水ようかんや寒天よせが作れる
料理からスイーツまで幅広く使える糸寒天は、一つ買っておいて損はない商品。
透明な糸寒天は涼しげで、夏の食卓にもぴったりですね。
食べ過ぎに注意して寒天で美味しく健康になろう
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寒天は体に悪い成分が入っていない、日本に昔からある健康食材です。
適量を守って食べれば、コレステロール低下、便秘解消、ダイエットなど、様々な効果を得られるます。
食べ過ぎに注意して、寒天で美味しく健康になりましょう。
以上、「寒天は体に悪い?食べ過ぎの副作用はあるのか、効果的な食べ方!」を紹介しました。