大型連休がある 5月は、公私共に人との交流が盛んになるため、手紙を書く機会も少なくないですが、書き出しの挨拶で悩むことも少なくないですよね。

ビジネス・プライベートを問わず、手紙の書き出しや結びは季節の要素を上手く盛り込むことが大切なので、書き方のコツを押さえておきたいもの。

今回は、 5月の手紙の書き出しと結びについて、ビジネスや友達宛てで相応しい挨拶や季語の盛り込み方を具体的な例文でご紹介していきたいと思います。

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5月の手紙の書き出しに最適な挨拶とは?

5月は5日頃に二十四節気の一つである 立夏(りっか)があり、暦の上では夏の始まりです。

手紙の書き出しの季節の挨拶でも、春が終わり初夏をイメージさせる表現が相応しくなります。

5月といえば、新緑が美しく爽やかな季節なので、書き出しの挨拶でも5月ならではの自然の要素を上手く盛り込んだ書き方をしましょう。

季節のイベントでは、初旬のゴールデンウィークや端午の節句、第2日曜日には母の日があるので季節の挨拶のヒントにできますね。

5月になると、秋から春にかけ使われた「寒」のつく言葉にかわり「軽暑(けいしょ)・向暑(こうしょ)」など 「暑」がつく表現も登場します。

ツツジ、藤、アヤメ、カキツバタといった 季節の花チマキ、新茶、初鰹などの 季節の味覚も手紙の書き出しの題材にはぴったり。

春から夏へと移り変わる季節感を手紙の書き出しの挨拶文に盛り込むといいですね。

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ビジネス・友達への5月上旬の手紙の書き出しは?

5月上旬の手紙に相応しい時候の挨拶

5月5日頃にある 立夏以降は、暦の上では夏なので、上旬の手紙の書き出しでは立夏を一つの目安に相応しい言葉を選ぶといいでしょう

「立夏」自体も書き出しの挨拶で使え、5月初旬の手紙には相応しい季語なので覚えておくと便利ですよ。

ビジネスメールでも、業務連絡ではなく、対外的な募集や依頼などの案件は正式な季節の挨拶から始めるので、参考にしてください。

・拝啓、暮春の候、貴社ますますご発展のこととお喜び申し上げます。 (ビジネス・立夏以前)

・立夏の候、貴社ますますご隆盛の段、何よりと存じます。 (ビジネス・立夏以降)

・穀雨のみぎり、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。(個人・目上の人・立夏以前)

「穀雨(こくう)」は立夏の前の二十四節気で、立夏以前の5月初旬に書く手紙の時候の挨拶に使えますよ。

「暮春」以外にも、立夏以前の手紙で使える春の終わりの季語としては以下の言葉があります。

惜春・残春・老春・季春

5月全般で使える便利な時候の挨拶もあるので、併せて以下の文例も参考にしてください。

・新緑の候、〇社の皆様方におかれましてはますますご活躍の由、お慶び申し上げます。(ビジネス)

・初夏の候、ゴールデンウィークの○○旅行、楽しんできましたか?一緒に行けず残念でしたが、次回はぜひ!(親しい友達)

その他の5月全般に使える「○○の候」の形の時候の挨拶は以下のような表現があります。

若葉・万緑・薫風・緑風・葉桜

薫風は「風薫る季節」の意味で、5月の時候、季節の挨拶によく使われるおすすめの表現。

葉桜は、4月の桜が散ったタイミングで使ってしまいそうですが、5月が相応しい季節なので間違わないよう注意しましょう。

5月上旬の手紙に相応しい季節の挨拶

5月上旬には、 新緑や端午の節句、八十八夜など初夏の風物詩を季節の挨拶の題材として、手紙の書き出しに盛り込むのがおすすめです。

・若葉の緑が美しい季節を迎え、ますますご清栄の段、お慶び申し上げます。 (ビジネス・目上の個人)

・五月晴れの空に悠々と泳ぐ鯉のぼりを目にする季節となりました。皆様お変わりございませんか。 (個人・丁寧)

・八十八夜を過ぎ、新茶の美味しい季節になりましたが、〇さん、その後、お元気にしていますか? (友達)

八十八夜は、立春から数えて八十八日目の意味で、霜がおりなくなり、茶摘みや種まきに最適の時期とされています。

例年、5月2日頃になるので、初旬の手紙の書き出しの挨拶にもぴったりの話題ですよ。

・風薫る五月となりましたが、皆様、お健やかにお過ごしでしょうか。 (目上の個人)

・新緑が目にまぶしい今日この頃、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。(ビジネス)

「薫風」を言い換えた「風薫る」や「新緑(若葉)が目にまぶしい」「五月晴れ」も、5月の定番の季節の挨拶で覚えておくと便利ですね。

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ビジネス・友達への5月中旬の手紙の書き出しは?

5月中旬の手紙に相応しい時候の挨拶

引き続き、新緑や若葉も相応しい言葉ですが、5月中旬は、初夏の陽気を感じる日も増えるので、暑さの表現も時候の挨拶で盛り込むのが相応しい季節になります。

・軽暑の候、貴社ますますご隆盛の由、お喜び申し上げます。(ビジネス)

・向暑の候となりましたが、皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。(個人・丁寧)

「暑」がつくと夏のイメージを抱きがちですが、5月に相応しい便利な時候の挨拶です。

「軽暑」は文字通り、軽い暑さを感じる頃、「向暑」は暑さに向かう折という意味。

類似した表現としては、 「微暑・軽夏」があり、5月中旬頃からの初夏の時期に使う野が相応しい時候の挨拶になります。

5月中旬には、母の日もありますが、「母の日の候」とは使えませんので注意してください。

5月中旬の手紙に相応しい季節の挨拶

5月中旬の季節の挨拶では、時候の挨拶と同様、 初夏の陽気や母の日が相応しい題材です

・ゴールデンウィークも過ぎ、汗ばむ陽気が続いていますが、いかがお過ごしでしょう。(個人・友達)

・店先でカーネーションを見かけ、あやうく忘れるところだったプレゼントを手配しました。先日は久しぶりに会えて、とてもうれしかったです。(親しい友達)

親しい友達宛てでも、季節の挨拶を加えると手紙としてのスタイルが整いますが、堅苦しく考える必要はありません。

2番目の文例のように冗談めかした表現も親しみがこもっていておすすめですよ。

季節の花など、身近な自然に目を向け、書き出しの挨拶にすると、より自分らしい挨拶文になりますね。

・先週末、家族で藤の名所を訪れました。そちらもそろそろ初夏の花が見ごろでしょうか。(親しい個人・友達)

・公園のツツジが色とりどりの花を咲かせ、爽やかな風に初夏の訪れを感じる季節となりました。皆さんお元気でお過ごしですか。(個人)

・初鰹をアテに晩酌を楽しむのが待ち遠しい季節ですね。ご無沙汰ですがお元気ですか。(親しい個人・友達)

季節の挨拶では、 旬の味覚を題材にするのも、気の置けない雰囲気が出て、特に親しい人への手紙にはおすすめです。

5月は、季節の花や旬の味覚が沢山あるので、手紙を書き始める前に少し注意して季節ネタを探してみると、案外、簡単に見つかりますよ。

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ビジネス・友達への5月下旬の手紙の書き出しは?

5月下旬の手紙に相応しい時候の挨拶

5月下旬の時候の挨拶では、立夏の次の二十四節気である 「小満(しょうまん)」が相応しい季語になります。

小満は「万物が成長する気が天地に満ち溢れる頃」という意味で、新緑が美しい5月下旬には最適の表現です。

・小満の候、〇様におかれましてはますますご健勝の由、お慶び申し上げます。(目上の個人)

・向暑のみぎりではございますが、気温の低い日が続いておりますが、お変わりありませんか。(個人)

・軽暑の候とはいえ、既に真夏のような陽気が続き、今年も猛暑かと思うとうんざりですね。(友達・親しい個人)

時候の挨拶では、季語を取り入れるだけでなく、 実際の気候に合わせて、アレンジするとより実感がこもっておすすめです。

例年より寒い年なら2番目の文例、平年に比べ暑い場合は3番目の文例のように臨機応変に使い方を変えるといいですね。

5月下旬の手紙に相応しい季節の挨拶

5月下旬の季節の挨拶では、新緑や初夏の陽気などが引き続き定番の題材ですね。

最近は、運動会が5月下旬にある学校も増えているので 運動会も季節ネタとしておすすめ。

・青葉茂れる好季節となりましたが、皆さまその後お変わりありませんか。(個人)

・風薫る爽やかな季節を迎え、貴社ますますご発展のこととお喜び申し上げます。(ビジネス)

・五月晴れの中、先週末は子供たちの運動会に家族総出で参加しました。日頃の運動不足がたたり筋肉痛に四苦八苦しています。(友達・親しい知人)

5月下旬は、梅雨入り間近を思わせるぐずついた天気となる年もあります。

「五月雨」という言葉がありますが、五月とついていても梅雨の雨を意味するため、5月の手紙の挨拶文には適当ではありません。

・梅雨の走りを思わせるあいにくの天気が続いておりますが、ますますご清栄の由、何よりと存じます。(ビジネス・個人)

・走り梅雨のような雨天に、庭の緑が一層鮮やかに感じられる今日この頃、お元気でお過ごしでしょうか。(個人)

5月下旬頃の梅雨入り前に降る雨は「五月雨」ではなく、 「梅雨の走り」や「走り梅雨」と表現されるので覚えておくと便利ですね。

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5月の手紙に相応しい結びの挨拶の例文は?

5月の手紙の結びでは、ビジネスなら 相手方の事業の発展を願う言葉で締めくくれば大丈夫です。

・貴社のより一層のご発展を心より祈念申し上げます。

・向暑の折、〇様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。

2番目の例文のように、ビジネスでも、個人宛の手紙や改まったメールの場合、季節の要素を盛り込んでも問題ありません。

個人的な手紙の場合は、季節の要素に続けて、 相手の健康を気遣う一文を付け加えるのが一般的な書き方です。

・暑さに向かう折でございます。どうかご自愛くださいませ。(目上の個人)

・爽やかで活力みなぎる季節とはいえ、無理しすぎるのは禁物です。健康第一で、お健やかにお過ごしください。また夏にお会いできるのを楽しみにしています。(個人・丁寧)

次回合う事など、近い将来の話題も結びの挨拶の最後に付け加えるのもおすすめの書き方ですよ。

5月の手紙の書き出しと結びをマスターしよう!

という事で、5月の手紙の書き出しと結びについて、相応しい挨拶の書き方を5月上旬・中旬・下旬に分け例文でご紹介しましたが、いかがでしたか。

ビジネスや友達など、様々な状況で使い分けができると、手紙を書く苦手意識もなくなるので、ぜひ参考にお役立てくださいね。

以上、「5月の手紙の書き出しと結び!ビジネスや友達宛ての挨拶や季語の盛り込み方を例文で!」の記事を紹介しました。

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