庭木や切り花として親しまれる椿は、なじみ深い日本の元祖、観葉植物ですが、いつが花の季節なのかご存知でしょうか。

種類が豊富な椿は開花時期もそれぞれ異なるため、桜のようにこの時期が椿の季節と即答しづらいのも事実ですよね。

そこで今回は、 椿の季節や開花時期を中心に、 代用的な種類や花言葉、そして着物や季語で椿を取り入れる季節についてもご案内していきたいと思います。

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椿の季節や開花時期、花言葉は?

椿の花の季節は冬から春にかけて!

「椿の花の季節はいつ?」と聞かれると冬をイメージする方も多いでしょうが、一般的には、 12月~4月頃までが開花時期になります。

という事で、冬から春にかけてが主な開花時期となる椿ですが、冬に花を咲かせる数少ない植物という事もあり、春より冬の印象が強いのかもしれませんね。

但し、世界に3000種類以上もあるといわれる椿は、品種によって開花時期が大きく異なり、晩春や夏、秋に花の季節を迎える品種もあります。

椿の花言葉は色によって違いがある!

さて続いて、 椿の花言葉ですが、椿全体の花言葉と色別の花言葉がそれぞれ存在していて、それぞれ以下のような意味の言葉になります。

椿全体の花言葉…「控えめな優しさ」「誇り」

赤い椿の花言葉…「控え目な素晴らしさ」「謙虚な美徳」「気取らない優美さ」

白の椿の花言葉…「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」「至上の愛らしさ」

ピンクの椿の花言葉…「控え目な美」「控え目な愛」「慎み深い」

どれも楚々とした雰囲気を持つ優美な椿の花を連想させる素敵な花言葉ですが、「控え目」「謙虚」「慎み」といった表現が目立つようです。

少し頭を垂れて咲く椿の佇まいは、魅力的なのに可憐で控え目という印象を見る人に与え、花言葉に反映されているのかもしれませんね。

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代表的な椿の種類や花の季節、見頃の時期は?

ヤブツバキ

北海道を除く日本各地と朝鮮半島に広く自生する ヤブツバキは、200種類以上にも上る日本原産の園芸品種の基本種になっている代表的な椿です。

ヤブツバキは単に椿と呼ばれる事も多く、2月から4月頃が花の季節で、晩冬から春にかけて花の見頃の時期になります。

花は、基本的に5弁花で、赤または白色が多く、花弁が花芯を包み込むように咲くのが特徴ですが、近年は改良が進み様々なヤブツバキ系の品種が存在しています。

因みに、上記は、 玉の浦という種類のヤブツバキ系の品種で、長崎県五島列島原産の日本を代表する椿なんです。

濃紅をベースに花弁の先に白い縁取りが入る印象的な花を咲かせる玉の浦は、初心者にも育てやすい人気の椿ですよ。

侘助椿(わびすけつばき)

侘助椿(わびすけつばき)は、12月~4月頃までが花の季節の椿で、雄しべが退化していて花粉を作らない事が最大の特徴です。

侘助椿は、日本の自生種のヤブツバキと中国から入ってきた西南山茶という椿の交配種と考えられ、多くの品種がそろう代用的な椿の種類です。

侘助椿の多くは極小輪~中輪程度の小さめの一重の花で、「猪口咲き」と表現される筒状に花を咲かせる種類、ラッパ状に花を咲かせる種類などがあります。

尚、上記は、 太郎冠者(たろうかじゃ)という侘助椿で、ピンク色の侘助椿では代表的な人気品種になります。

太郎冠者は、地方によって「淡侘助」や「有楽」とも呼ばれる育てやすい品種で、休が珍重した椿としても知られ、冬の茶室を彩る代表的な茶花となっています

寒椿

寒椿は、寒い時期に咲く椿の総称と思われがちですが、椿と山茶花の交配種といわれる種類で、花の季節は11月~2月頃までの冬の時期になります。

寒椿は花弁が14枚以上の 八重咲きや千重咲きの華やかな形状が多いのが特徴で、ピンクや赤、白など様々な色が存在しています。

尚、花の季節が他の品種より早い事や花弁が一枚ずつ散る事など、山茶花との共通性が見受けられるのも寒椿の特徴といえますね。

ところで、上記の シシガシラは、代表的な寒椿の園芸品種で、庭木や垣根、鉢植としてお馴染みのとても身近な椿の種類なんです。

11月~1月頃に八重咲きの紅色の花を咲かせるシシガシラは、育てやすく、冬枯れの庭に華やぎを添えてくれる人気の椿ですよ。

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一般的な季節と開花時期が違う椿の種類は?

雪椿

寒椿と混同してしまいそうな名前の 雪椿ですが、東北から北陸地方にかけての日本海側に自生する椿の種類です。

基本的に雪椿は、本州の太平洋側から四国、九州の温暖な地域に自生するヤブツバキが多雪地域に適合した品種と考えられていますが、ヤブツバキと異なる特徴もあります。

まず、雪椿は名前からすると雪の季節に咲きそうなイメージですが、 花の時期は一般的な椿よりかなり遅いのが特徴なんです。

雪椿は開花時期が早い品種でも3月頃からが花の季節で、晩生種なら6月頃まで花を楽しめる椿もあります。

また、雪椿は雄しべが房にならず、ばらばらに咲く事や若葉の裏側に細かい毛があるなどの特徴があります。

因みに、上記は 津川絞という八重咲きの品種で、ピンク色の花弁に赤い縦絞りが入る印象的な雪椿となっています。

夏椿

夏椿は、名前通り6月から7月初旬の夏の始めの季節に咲く種類で、別名、沙羅樹(サラノキ)とも呼ばれる椿の品種です。

ツバキ科のナツツバキ属に分類される夏椿は、宮城県より西の本州、四国、九州、そして朝鮮半島にも広く自生している椿なんです。

一般的な椿と異なり秋に落葉する夏椿は、 一重の白い花を付けますが、朝、開花して夕方には落花する一日花なのが特徴でもありますね。

上記の 夏椿は涼風という花付きのよい大輪系の品種で、花弁に薄緑の斑紋が入る涼やかな花を咲かせ庭木にもぴったりの人気種ですよ。

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季節の椿柄を着物に取り入れるならいつの時期?

椿の着物は秋から春にかけてが相応しい季節!

12月~4月頃までが花の季節の椿ですが、椿柄の着物は、特定の時期に着るべきなのかも気になる所ですよね。

結論から言うと、 椿柄の着物は秋から春にかけて着るのが相応しいとされていて、月でいうと10月~4月頃までが時期の目安になります。

10月に椿柄だと先取りしすぎな感じもしますが、着物の柄では椿と山茶花はほぼ見分けがつかないと思って間違いありません。

なので、秋に椿柄の着物を着る場合、山茶花と捉えてしまえば、季節的にも問題がなくなるというわけです。

という事で、椿をあしらった着物は 秋から年をまたいで翌春まで半年近く着る事の出来る柄という事になりますね。

季節を先取りするのが着物を粋に着こなすコツ!

基本的には、秋から春にかけて着る事ができる椿柄の着物ですが、 より粋に着こなすなら季節を先取りするのがおすすめです。

というのも、椿に限らず、着物の柄に季節の花を取り入れる場合は、本物の花が咲く少し前の時期が絶好のタイミングといわれているからなんです。

なので、椿の花も咲き終わるギリギリの時期まで着るのではなく、2月頃までを目安に着るのと、よりおしゃれな着こなしになりますよ。

手紙の季節の挨拶で椿を季語にする時期は?

季語としての椿の季節は基本的には春!

冬から春にかけて花の季節となる椿ですが、俳句や手紙の時候の挨拶で季語として使う場合、 椿は春の季語に分類されます。

尚、厳密にいうと、ここでいう春は、新春、仲春、晩春の三春の事で、旧暦1月~3月、新暦では2月~4月頃の時期に相当しますね。

なので、単に椿という表現をする場合、 冬の終わりから春にかけての季語として使うのが適当という事になります。

冬の花のイメージが強いので、ちょっと混乱しそうですが、椿は春の季語と覚えておくといいですね。

冬の季語にするなら寒椿や冬椿を使う!

季語としての椿は2月~4月頃の時期に使うのが適当なら、冬の季節には椿を俳句や時候の挨拶に使えないのかというとそんなことはありません。

というのも、冬に椿を季節の言葉として使いたい場合は、 寒椿や冬椿という表現をすれば、同じ椿でも冬の季語とみなされるからなんです。

手紙の挨拶文などでは、そこまで厳密にする必要はないかもしれませんが、より季節感にこだわりたいなら、寒椿、冬椿といった表現がおすすめですよ。

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椿の時期に季節感が楽しめるアイテムは?

椿の時期に季節感を楽しむアイテム1

寒い季節が主な開花時期になる椿なので、暖かいお風呂でリラックスしながら椿の香りが楽しめる入浴剤は大変おすすめですよ。

上記の入浴剤つばき風呂は、椿の優しく上品な香りが安らぎを与えてくれる入浴剤で、寒い季節もしっとりお肌を守ってくれるんです。

保湿成分の椿油配合の入浴剤は、椿の花をあしらった可愛らしいパッケージ入りなので、プチギフトなどにも最適ですよ。

椿の時期に季節感を楽しむアイテム2

レトロモダンな和の雰囲気が漂う椿柄は、雑貨などにさりげなく取り入れて季節感を出すのもおすすめですよ

上記の京都くろちくの椿柄の横長ポーチは、和テイストの椿がトレードマークの花筐シリーズのおしゃれな逸品なんです。

白と黒の2色展開のポーチは、赤い椿と緑の葉が抽象的に描かれた可愛らしいデザインで、お化粧ポーチなどにもピッタリのアイテムとなっています。

椿の時期に季節感を楽しむアイテム3

椿の花の時期には椿柄の食器で食卓に季節感を出してみるのも、とてもいいアイデアでおすすめですよ。

上記の手書きの椿柄の中鉢は、直径12.7㎝の丸い形で、お鍋のトンスイやサラダボウルなど、様々な用途で使えるおしゃれな食器なんです。

椿柄のフタがついた土鍋と白い椿が描かれた中鉢も展開されているので、併せてお求めになって、コーデしてもきっと素敵ですよ。

開花時期を知って季節の椿を楽しもう!

という事で、椿の季節について、種類ごとの開花時期や椿柄や季語としての椿の時期など、まとめてご案内しましたがいかがでしたか。

昔から身近な花として親しまれてきた椿は、可憐で優しげな佇まいがとても魅力的なので、ぜひ色々な形で季節の椿を楽しんでみて下さいね。

以上、「椿の季節や開花時期は?種類や花言葉の意味、着物や季語で取り入れるならいつ?」を紹介しました。

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