『でんでんむしむしかたつむり…♪』という歌でもお馴染みのかたつむりは、私達日本人にとって、身近な存在の生き物ですよね。
そんなかたつむりは、平仮名やカタカナで書かれる事が少なくありませんが、実は漢字の表記もあり、語源や由来等もとても興味深いんです。
そこで今回は、 かたつむりの漢字の書き方や由来、語源を始め、かたつむりにまつわる様々なトリビアを分かりやすくご紹介したいと思います。
目次
かたつむりを漢字の書き方や意味、由来は?
梅雨自分に紫陽花の葉にちょこんとのる可愛い姿を見かける事も多い、かたつむりですが、 漢字では『蝸牛』と表記します。
因みに、かたつむりの漢字は、中国語の表記をそのまま和名のかたつむりに当てて使用したもので、そのまま音読みをして『かぎゅう』と呼ばれる事もあるんです。
尚、漢字の『蝸牛』の意味ですが、一文字目の『蝸』は、かたつむりが うず巻き型の殻を持っている事に由来していると言われています。
先ず『蝸』の右側の部分『咼』は、元々、肉をえぐり取った占い用の骨を表す漢字で、『えぐる、あな』といった意味があるんです。
ところで、渦(うず)という漢字は、水にできる渦巻きの中心には穴があり、その周りに水が渦巻いていることからできた漢字で『咼』も渦を意味しています。
そんな訳で、かたつむりが渦巻き型の殻を持っていることから 『咼』のある虫という事で『蝸』の漢字が使われるようになりました。
尚、厳密にいうと、かたつむりは陸にすむ貝の仲間ですが、生息場所や食べ物等、虫との共通点も多く、昔の中国で虫として扱われていても不思議はないですね。
また、二文字目の『牛』は、かたつむりの頭についている 二本の触角が丁度、牛の角のように見えるため、この漢字があてられたというのが一般的な考え方となっています。
かたつむりの語源とは?
さて、かたつむりの漢字である『蝸牛』は中国語の表記を借りてきたものですが、かたつむりの 日本語の語源についても併せてご紹介しておきましょう。
かたつむりの『かた』の語源には、いくつか説がありますが、その一つに 傘が語源となっているというものがあります。
因みにこれは、昔の傘が、らせん状に縫って作られていたためなのだそうで、かたつむりの渦巻き型の殻から傘が連想された事に由来しているものなのだそうです。
またその他にも、かたつむりの『かた』は殻が固いので固いの『かた』という説や『潟』という漢字が由来という説も存在していて、実のところ、どれが本当なのかは分かっていません。
尚、『潟』については、潮の満ち引きで現れたり消えたりする干潟を表す漢字で、かたつむりが殻から出たり、殻に隠れたりする様子に例えたのが由来と言われています。
また、『つむり』は古語の『つぶり』という言葉が語源で、 巻貝を表す言葉『海螺(つび)』が由来との事です。
という事で、漢字のかたつむり『蝸牛』同様、日本語のかたつむりの語源も、そのユニークな渦巻き状の殻が名前の由来となっているようですね。
かたつむりの別名でんでん虫の語源や他の呼び方は?
さて、小さい頃、誰もが口ずさんだ経験のある歌詞にもある通り、かたつむりは でんでん虫とも呼ばれていますよね。
かたつむりの別称では、でんでんむしがメジャーですが、他にもマイマイやツブリ、ナメクジなどと呼ばれる事もあり、地域によって様々な方言が存在しているんです。
因みに、でんでんむしは、有名な唱歌にもあるように 『殻から出ろ出ろ』と子供達が、かたつむりをはやし立て遊んだことによる『出む出む』が語源という説があります。
また、マイマイについても『出ろ出ろ』と同じく『舞え舞え』が由来になっていると言われていて、この事からも昔から、子供達が大好きな生物だった事がうかがえますよね。
かたつむりの呼び方の地域差に着目した『蝸牛考』とは?
愛嬌があり昔から身近な生物として親しまれてきかたつむりは、先にご紹介した通り様々な呼び方が存在しています。
そんなかたつむりの呼び方の地域差、つまり方言に注目し、各地の方言の成立背景を調査、考察した国学書に 柳田 邦夫 の『蝸牛考』があり、とても興味深いので併せてご紹介しておきたいと思います。
でんでんむし 近畿地方
マイマイ 中部地方・中国地方など
かたつむり 関東・四国
つぶり 東北・九州
ナメクジ 東北北部・九州西部
さて、上の表は、かたつむりの呼び方の地域による違いを大まかに表したものですが、ひとつ面白い法則がある事にお気づきにならないでしょうか。
因みに、ヒントは、近畿地方のでんでんむしが最も新しく、東北北部や九州西部のナメクジが最も歴史の古い言葉という事です。
先ず、上の表で、かたつむりの呼び方が同じ地域を見てみると、京都を中心にほぼ同心円状にある地域だという事にお気づきになるのではないでしょうか。
これは、昔、文化の中心だった 京都で新しい言葉が生まれ、それが全国に伝わっていったのが原因だと言われています。
分かりやすくいうと、京都に距離的に近い地域ほど、トレンドがいち早く届くため、新しく生まれた言葉が方言として定着していきます。
逆に、京都から距離が遠くなるほど、新しい言葉が伝わるのに時間がかかるため、古い言葉がそのまま方言として現在まで残っているという事なんです。
インターネットはおろか、テレビやラジオさえなかった時代、情報の到達時間の違いが、今日、様々なかたつむりの呼び方が存在する要因になっているという訳ですね。
因みに、この傾向はかたつむりに限らず、他の言葉にもみられる共通点で 『方言周圏論』という興味深い国語学の説として知られています。
かたつむりの人気グッズをご紹介!
という事で、かたつむりの漢字や由来、語源や、でんでんむしや他の言い方などを詳しく見てきましたが、最後にかたつむりに因んだ人気グッズもご紹介しておきましょう。
かたつむりの人気グッズ1
かたつむりに関連するアイテムとしては、ここ数年、カタツムリのコスメが優れた効果で話題になっていて要チェックですよ。
上記のジャミンギョンのかたつむり化粧水とクリームのセットは、海外セレブ御用達で有名な話題のかたつむり成分配合スキンケアなんです。
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かたつむりの人気グッズ2
渦巻き型の殻を背中にのせた姿が何とも愛らしいかたつむりは独特の魅力がありますが、そのユーモラスな外観はキュートなコスチュームにもぴったりなんです。
上記のJuviaのカタツムリのベビーコスチュームは、とても可愛らしいかたつむりのコスプレで赤ちゃんの微笑ましい写真を取る際にもぴったりな人気アイテムなんです。
寝相アートが楽しめるベビーウェアは、写真撮影用にデザインされたニットコスチュームで、眠っている赤ちゃんの最高に可愛らしいショットが撮れると大変人気のグッズですよ。
触角とまんまるおめめがついたキャップ、そして背中には渦巻きの殻がしっかり乗ったカタツムリのコスチュームは、赤ちゃんへのプレゼントにも喜ばれるおすすめアイテムとなっています。
かたつむりの人気グッズ3
庭先や道端でよく見かける身近な存在のかたつむりは、様々なアイテムにモチーフとして使われていてバラエティ豊かなカタツムリグッズが見つかりおすすめなんです。
上記のお香立ては、小さなかたつむりのスティック用香差しにシルバーの受け皿が付いたアイテムで、お部屋のインテリアにも最適ですよ。
ハスの葉をモチーフにしたシルバーの受け皿は、葉脈や虫食いの穴も施された精密なデザインで、ティーカップ等を載せソーサーとしてもお使いになる事ができるんです。
和モダンのおしゃれなテイストのお香立てと受け皿のセットは、ご自分用やちょっとしたギフトにも最適の癒しのかたつむりグッズとなっています。
かたつむりの漢字や由来は意外と深い!
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という事で、かたつむりの漢字の書き方や由来を始め、かたつむりの別名の語源等も含めトリビアを詳しくご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
身近な存在だけに、漢字の成り立ちや呼び方、語源なども意外と深い意味があるかたつむりなので、実際に見かけた際等の話のネタにお役立てくださいね。
以上『かたつむりの漢字の由来や語源!でんでん虫の別名がついた理由は?』についてご紹介しました。