日本の夏の風物詩、全国高校野球大会。
兵庫県西宮市にある甲子園球場で毎年8月に開催されます。
甲子園といえば高校球児が砂を持ち帰る場面が有名ですが、なぜ持ち帰るのでしょうか?
誰が始めた習慣で、持って帰った後はどうするのでしょうか?
今回は甲子園の砂の持ち帰りの理由、甲子園観戦での熱中症対策について紹介します。
目次
高校球児が甲子園の砂を持ち帰る理由とは?
それは甲子園球場が高校球児にとって 憧れの地だからです。
甲子園に行ける出場校は、基本的に各都道府県1校の狭き門。
地方予選を勝ち抜いて、ようやく足を踏み入ることのできる、全国の高校球児が一度はマウンドに立ってみたい、と憧れる球場なのです。
負けた球児が泣きながら土を持ち帰る場面がよくテレビでも映りますよね。
負けたから持って帰るのではなく、勝ち負けに関わらず、 甲子園に出場した記念として持ち帰る球児が多いんですよ。
優勝した高校の選手も「記念」として持ち帰ることがあります。
・「また来る」という意味
甲子園の砂の持ち帰りは誰が始めた?
甲子園の砂を初めて持ち帰ったのは誰なのでしょうか。
甲子園の砂を持ち帰る文化が始まったのは、諸説あります。
有力なのは元プロ野球選手・巨人軍監督の 川上哲治さんが第23回大会の決勝戦で敗れ、甲子園の砂をユニフォームのポケットに入れて持ち帰ったという説。
その後母校の熊本工業高校のグラウンドに撒いたんだそうです。
諸説ありますが、定かではありません。
甲子園の砂を持ち帰ったその後はどうするの?
持ち帰った甲子園の砂は 母校のグラウンドに撒いたり、瓶に詰めて記念にとっておくのが一般的。
甲子園の砂を入れた瓶を部室に飾ったり、応援してくれた家族や親戚にあげたりすることも。
引退する先輩から、「来年は頼んだぞ」という思いを込めて渡された選手もいます。
選手から甲子園の砂を贈られた顧問の先生が、今でも職員室に飾っている素敵なエピソードもありました。
3年生は最後ということで持ち帰る選手が多いようですが、1・2年生は「来年も来る」という目標を持って、敢えて持ち帰らないこともあるそうです。
甲子園の砂を持ち帰らなかったプロ野球選手は?
清宮幸太郎選手
甲子園に出場したプロ野球選手は多くいます。
甲子園の砂を持ち帰る選手が多い中で、敢えて持ち帰らなかったのが、 日本ハムファイターズの清宮幸太郎選手です。
第97回大会に早稲田実業高校の内野手として出場した清宮選手ですが、準決勝で宮城の仙台育英に負けてしまいます。
この時清宮選手はまだ1年生。取材陣に対して「甲子園の砂は持ち帰らない」と、きっぱりと話しました。
「来年もここに来る、自分が主軸となって引っ張っていく」という強い気持ちから甲子園の砂を持ち帰らなかったんだとか。
早稲田実業はその後2年連続で甲子園出場を逃しています。
藤嶋健人選手
中日ドラゴンズの藤嶋健人選手も甲子園の砂を持ち帰らなかった選手の一人です。
藤嶋選手は愛知の東邦高校の4番として第98回大会に出場。
2回戦は青森の八戸学院光星に勝利しますが、3回戦で福島の名門、聖光学院に敗れます。
普通であれば多くの高校球児がここで甲子園の土を持って帰りますが、東邦高校の選手は「土を持ち帰らなくても心の中に残る」と土を持って帰らなかったとのこと。
甲子園の砂の産地は?
甲子園の砂は黒土をメインにしています。
しかし黒土だけだと粒が細かすぎ、校庭のように固くなってしまいます。
固い地面の上でスライディングなど激しい動きをすれば、怪我になりかねません。
また水はけも悪くなってぬかるんでしまうので、大体半分の割合で砂を混ぜ込んでいるそうです。
・黒土: 大分県大野郡三重町、三重県鈴鹿市、鹿児島県鹿屋、鳥取県大山、岡山県日本原などの土をブレンド
・砂: 京都府城陽
砂は当初は地元、甲子園浜・香櫨園浜社有地 のものでした。
かつては瀬戸内海産の砂浜 や中国福建省の砂を使っていた時もありましたが、今は京都の砂を使用。
湿度や気候の変化を考えて季節によって土と砂の配分を微妙に変えています。
春は雨が多いため水はけを考えて砂を多めに、夏はボールが見えやすいように黒土を多めにしているんですよ。
甲子園の砂が販売されているサイトや値段は?
甲子園の砂が販売されているサイト:メルカリ
大手フリマサイト、 メルカリで甲子園の砂が複数出品されています。
値段は1,000円以下から、高いものでは5,000円を超えるものまで。
以前は、甲子園の砂が入ったキーホルダーが3万円前後の値をつけたこともあったそうです。
出品写真を見ると確かに黒い土ですが、見た目では他の砂と見分けがつきません。
購入する際は自己責任です。
甲子園の砂が販売されているサイト:ヤフオク
大手オークションサイト、 ヤフオクでも甲子園の土が購入できます。
メルカリ同様、見た目では真偽が分からないため、自己判断での購入になります。
思い出として持ち帰った甲子園の砂が、オークションサイトに出品されていることを悲しむ、高校野球ファンも多いようです。
甲子園の砂が販売されているサイト:阪神園芸
甲子園の整備をしている 阪神園芸では甲子園の土と同じ配合の土を販売しています。
以前は個人向けにカプセルに入れて、少量を販売していました。
値段も380円とお手頃だったため、高校野球ファンからすぐに注文が殺到。
すぐに販売中止になってしましました。
今はメルカリやヤフオクなどで中古品を手に入れるしかありません。
現在でも阪神園芸は、学校用・業者に限定して販売を継続しています。
最低販売数が15リットルの袋を10袋となっているので、個人で購入するのは難しいでしょう。
甲子園観戦で熱中症にならないグッズをご紹介
甲子園観戦で熱中症にならないグッズ1
炎天下では身体の熱を上手く放出することが熱中症対策のカギ。
屋外の甲子園球場で活躍してくれるのは、水に濡らすと冷感を得られる ネックウォーマーです。
ネックウォーマーに使われている「ベルオアシス」という特殊な素材が、水に濡らすことで何度も冷たくなります。
両端に紐がついているので、応援で身体を動かしても落とす心配もなし。
もちろん洗濯もできるので、衛生的です。
甲子園観戦で熱中症にならないグッズ2
熱中症対策には水分補給が欠かせません。
特に屋外では暑さから汗を大量に掻き、脱水症状に陥りやすくなります。
スポーツ飲料は水分だけでなく塩分や糖分が含まれているので、脱水症状の予防にぴったりです。
しかしコンビニなどで500mlのペットボトルを買うと150円ほどしてしまいます。
粉末タイプなら1袋で500mlのペットボトル34本分と、安価にスポーツ飲料を作ることができます。
濃さを自分で調節できるのも嬉しいポイント。
団体で応援に行く場合は大量に作って、給茶機に入れていってもいいですね。
選手の応援に夢中になるあまり、熱中症で倒れてしまったなんてことにならないよう、水分補給はしっかりしたいものです。
甲子園の砂にも歴史あり!
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高校球児が泣きながら持ち帰るイメージが強い甲子園の砂。
一見ただの黒い土ですが、多くの歴史があったんですね。
今年の甲子園は選手の活躍はもちろん、甲子園の砂に注目して観戦してみてはいかがでしょうか。
以上、「甲子園の砂の持ち帰りはいつから?理由やその後どうするのか、販売されてる?」を紹介しました。