すずらんといえば、春に咲くベルの形をした花がとても可憐で人気がありますよね。
形や咲き方が特徴的な花ですが、実は すずらんに似た花は意外と存在しており、名前の特定では見分けるポイントを知っておくことが肝心です。
今回は、 すずらんに似た花について、 白やピンク、紫、オレンジの花や木に咲く花などを集め名前や特徴をご紹介していきたいと思います。
目次
すずらんに似た花の名前を特定するヒントは?
すずらんに似た花の色と花の付き方に注目!
すずらんに似た花の名前を特定する際、まず 花の色に注目してみましょう。
すずらんに似た花の中には、白やピンクの他、紫やオレンジ、赤など特徴的な色を持つものがあるので、名前を特定するヒントになりますよ。
但し、花の色が白の場合、すずらんに似た花の候補は複数存在しており、いずれも非常によく似ています。
上の画像はスノーフレークですが、草丈や花の付き方、葉の形などの特徴がヒントになるので、色での特定が困難なら注意してみてみましょう。
すずらんに似た花は木か草花かに着目!
すずらんに似た花は、草花もありますが、 木に咲く花も意外と存在しています。
因みに、上の画像はツツジ科の馬酔木ですが、釣り鐘型の花の形がすずらんに似た印象ですよね。
他にも、同じツツジ科の樹木の中には、すずらんに似た花をつける種類があるので、名前を特定する場合のヒントになります。
花の咲き方や色に加えて、木か草花かという根本的な分類も見落とさないようにしましょう。
花の色:白・ピンク 花の時期:4~5月 草丈:15~20㎝
すずらんには、本州の中部以北から北海道に自生する日本原産の種類とヨーロッパが原産のドイツすずらんがあります。
ドイツすずらんは在来種より一回り大きく、葉と同じ高さで花が咲き、花の中を覗くと雄しべの付け根付近がほんのり赤いのが特徴。
一方、日本すずらんは、ドイツ種より小ぶりで、花茎が短く 葉に隠れるようにして花を咲かせ、雄しべの周辺も真っ白なのが見分けるポイントです。
尚、どちらの種類も、みずみずしく可憐な芳香があり、香水の原料としても人気があります。
すずらんに似た花の名前~白い花~
すずらんに似た花の名前1:スノードロップ
スノードロップは早春が花の時期の多年草で、うつむき加減に白い可憐な花を咲かせるため、すずらんと似た花との印象をもたれることも。
すずらんよりも花期が早く、花茎に一輪ずつ花を咲かせるのが見分けるポイントになります。
花は、外側に3枚の長い花弁と、内側に短い3枚の花弁があり、 内側の花弁には緑の斑があるので名前を特定するヒントになりますよ。
すずらんに似た花の名前2:スノーフレーク
スノーフレークもすずらんに似た花ではよく名前があがる草花で、すずらんより少し早めの3~4月に白い花を咲かせます。
スノーフレークは非常にすずらんと似た花の形をしていますが、 花弁の外側に緑の斑があるのが見分けるポイント。
葉は水仙に似たすっと細長い形で、草丈もすずらんやスノードロップより高いのが特徴です。
尚、日本での花期は春がメインですが、秋咲きの品種がある他、原産地のヨーロッパでは夏に咲く花となっています。
すずらんに似た花の名前3:アマドコロ
アマドコロはナルコユリ属の多年草で、日本の山野にも広く自生しており、春にすずらんに似た花を咲かせます。
アマドコロは、すずらんより草丈が高く、花の形が細長めで、花弁の先の部分がほんのり緑がかっているのが特徴。
尚、アマドコロとナルコユリとは、すずらん以上によく似ていますが、アマドコロは花と花柄のつなぎ目に突起がなく、角ばった茎をしています。
すずらんに似た花の名前4:ナルコユリ
ナルコユリもすずらんに似た白い花を春に咲かせる多年草ですが、先に触れた通り、花はアマドコロと非常に似ています。
ナルコユリは、花と花柄のつなぎ目に突起があり、茎が丸く角ばっていないのが特徴で、アマドコロと見分けるポイントですね。
すずらんに似た花の名前~木に咲く花~
すずらんに似た花の名前5:馬酔木(アセビ)
すずらんに似た花の樹木では、 馬酔木が有力候補で、6~8㎜ほどの縁が5つに小さく裂けたベル型の花を房状に咲かせるのが特徴。
馬酔木は本州以南の山野に自生しており、野生種の場合、花の色は基本的には白ですが、園芸種にはピンクや赤の花もあります。
馬酔木は、花が可憐で美しい赤色の新芽をつけるため、庭木や盆栽でもよく見かけるポピュラーな木ですよ。
すずらんに似た花の名前6:ドウダンツツジ
すずらんに似た花をつける樹木では、馬酔木と並び ドウダンツツジも有力で、庭木や植え込みとして広く栽培されています。
春から初夏にかけ小さなすずらんに似た花を咲かせますが、花の形は馬酔木より丸みがあり、よりすずらんに似た印象です。
また、ドウダンツツジは花柄が長く、花の一つ一つが散らばるように咲くのも馬酔木との違いなので、見分けるポイントにできますよ。
すずらんに似た花の名前7:ブルーベリー
果樹としての印象が強い ブルーベリーですが、実は、馬酔木やドウダンツツジと同じツツジ科で、すずらんに似た花を春に咲かせます。
ブルーベリーの花はベルに似た形で、花弁の先に5~6個の切れ込みがありますが、すずらんの花よりは少し長めです。
花の色は品種によって異なりますが、白やピンクが多く、枝の先端部分にまとまって花をつけるのが特徴です。
すずらんに似た花の名前8:ボロニア
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ボロニアはオーストラリア原産の常緑樹で、メガスティグマとフェテロフィラという品種がすずらんに似た形の花を咲かせます。
小さなベル型の花は、うつむき加減の咲き方もすずらんとの類似点で、枝の全体を彩るように可愛らしい花をつけるのが特徴。
葉は針のような細い形をしていて 柑橘系の香りがあり、多くは花にもすずらんに似たほのかな香りがあります。
鉢植えや庭木でもよく見かけるポピュラーな園芸種なので、小さな花を枝全体に沢山つけたすずらんに似た花なら可能性が高いですね。
すずらんに似た花の名前9:エリカ
エリカはツツジ科の植物で、色々な種類がありますが、多くは釣り鐘や筒形の小さな花をつけ、すずらんに似た花の印象があります。
針のような細かい葉をもち、樹高はほとんどの場合1m以下とかなり低いのが特徴です。
花は茎からぶら下がって咲くものが多く、 同じ科である馬酔木やドウダンツツジと類似点がみうけられます。
花の色は、ピンクや白の他にもオレンジ、赤、黄・緑など多様で、鉢植えや庭木としてもよく見る人気の園芸種です。
すずらんに似た花の名前~ピンク・紫・オレンジの花~
すずらんに似た花の名前10:サンダーソニア
オレンジや黄色のすずらんに似た花を花屋やフラワーアレンジメントで見かけた場合、 サンダーソニアの可能性が高いでしょう。
サンダーソニアは、南アフリカ原産の多年性植物で、本来の花期は初夏ですが、日本国内では一年中、生産・流通している切り花です。
ふっくら可愛らしい提灯型の花で、花茎からぶら下がるように咲くため、パッと見た印象はすずらんに似ています。
すずらんに似た花の名前11:ブルーベル(ヒアシントイデス)
春から初夏にかけて青紫のすずらんに似た花を見た場合、 ブルーベルの可能性があります。
ブルーベルは、ヒアシンソイデス(ヒアシンスに似たの意味)とも呼ばれる多年草で、ヨーロッパでは初夏の森に群生する風物詩的な存在です。
花の色は青紫が最も一般的ですが、白やピンクもあり、花はスズランよりも細長いものの、うつむき加減に咲く様子が似ています。
すずらんに似た花の名前12:シラン
お探しのすずらんに似た花が、遠目から見た感じがすずらんに似た印象で赤紫の花の場合、 シランの可能性があります。
シランは、自生でも栽培でもよく見かけるランの仲間で、 花弁がひらききらない形でうつむき加減に咲くため、すずらんの花のように見えることも。
近くで見ると、花の中央に蘭特有の唇弁(リップ)があり、すずらんに似た印象ではありませんが、遠目だと類似点があります。
すずらんに似た花の名前13:タイツリソウ(ケマンソウ)
タイツリソウは、ハート形の花が茎から連なりぶら下がって咲く様子がとても特徴的な多年草です。
花の形自体はすずらんにそれ程似ていませんが、下向きに花柄をつけて咲く様子が似ており、すずらんに似た花との印象を受けることも。
タイツリソウは、裂けめのあるボタンと似た葉をもち、 花茎がアーチ状に曲がっているのが特徴です。
すずらんと見間違うほど似た花ではありませんが、特に白一色の花は、雰囲気がすずらんと似ていると感じる可能性がありますよ。
すずらんに似た花の名前を特定しよう!
という事で、すずらんに似た花の名前について、白やピンク、紫などの花の色による特定の仕方や花木の場合等もまとめてご紹介いたしました。
すずらんに似た白い花は、候補同士でも似た種類があり、見分けにくい場合もありますが、ポイントを見極めて名前を特定してみて下さいね。
以上、「すずらんに似た花の名前は?白やピンク、紫の場合や木に咲く種類はどんな植物がある?」を紹介しました。